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【中国観察】無人コンビニどうなった 試行錯誤が続く中国小売市場

中国広東省深●(=土へんに川)市中心部の無人店舗=2018年10月(三塚聖平撮影)
中国広東省深●(=土へんに川)市中心部の無人店舗=2018年10月(三塚聖平撮影)
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 急速な勢いで変化を続ける中国経済。とりわけ13億人超の消費者と直接関わる流通・小売業界では、実店舗とオンラインが入り乱れた新たなビジネスモデルの模索が激しさを増しており、スマートフォンを使ったキャッシュレス決済や無人のコンビニエンスストアの拡大は日本でも話題となった。最近は米国との貿易摩擦による影響が注目される中国経済だが、巨大消費市場をめぐって流通・小売業界の変化もめまぐるしくなっている。(外信部 三塚聖平)

■ネット小売りは2桁成長を維持

 まず中国の消費市場全体を見ると、2018年は成長率が減速した。中国国家統計局の発表によると、消費動向を示す社会消費品小売総額は前年比9・0%増(17年は10・2%増)となった。近年は2桁の高い成長が続いていたが、03年以来15年ぶりの1桁成長に留まった。

 主因と目されているのは、自動車販売の落ち込みだ。中国自動車工業協会が発表した18年の新車販売台数は、前年比2・8%減の2808万600台。前年割れに陥ったのは、経済にも混乱をもたらした天安門事件(1989年)の翌年にあたる90年以来28年ぶりだ。これは政府による小型車減税が2017年末に終了した影響に加え、トランプ米政権との間で深刻化した貿易摩擦が追い打ちをかけたとみられている。

 一方で、18年のインターネット小売額は前年比23・9%増。前年の32・2%増よりは鈍化したものの、実店舗での販売と比べると高い成長を維持しているとみられる。昨年11月11日に行われた中国ネット通販各社による恒例の「独身の日」のバーゲンセールでは、電子商取引(EC)最大手、アリババ集団の取引額が前年比約27%増の2135億元(約3兆5500億円)と過去最高を記録した。

■実店舗では新たなビジネスモデルも

 ネット通販に押されている実店舗では、新たなビジネスモデル作りが盛んになっている。だが変化の旗振り役はIT・ネットサービス大手だ。その代表格がアリババで、生鮮スーパーに参入してネットとリアルの店舗を組み合わせた「新小売」と呼ばれる取り組みを推し進めている。

 アリババは、16年に生鮮スーパー「盒馬鮮生(フーマー・フレッシュ)」の店舗展開を開始。記者(三塚)は昨年秋に浙江省杭州市のアリババ本社近くにある店舗を取材したが、一見すると普通のスーパーと変わらない店内の至る所にネット企業ならではの工夫が施されていた。

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