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超加工食品でがんリスク増大? 因果関係不明、栄養はバランスが大事

 「がんのリスクが増える」として、週刊誌などで取り上げられることが増えている「超加工食品」。すぐに食べたり飲んだりできる加工度の高い食品のことで、今や毎日の生活に欠かせないものだ。「リスク」は実際のところはどうなのか、内閣府食品安全委員会の佐藤洋委員長に聞いた。

加工度で分類

 -「超加工食品」とは

 食事と健康などの関係を調べるのに食事内容をいくつかのグループに分けて比較する方法がとられますが、超加工食品は、食品を加工の程度によって4分類した「NOVA分類」で、最も加工度が高いグループ4に位置づけられる食品です。

 加工度で分けたのは、2009年にこの分類法を提唱したブラジルの研究者らが「高度の加工食品が増えたことで肥満が増えたのではないか」と問題意識を持ったためといわれています。

論文で注目

 -がんとの関係が指摘されています

 超加工食品に注目が集まったのは昨年2月、パリ第13大学の論文が英国の医学雑誌「BMJ」に掲載されたことがきっかけです。

 論文は、フランスに住む約10万人について、超加工食品の摂取量と、その後5年間のがんの発生状況を調べたところ、毎日の食事で超加工食品を食べる割合が10%以上多い人は、それより少なく食べた人に比べ、全てのがんと乳がんになるリスクが約10%増加し、前立腺がんと直腸がんでは関連がみられなかったという内容でした。

 全がんと乳がんが増加した原因について、加熱処理によって発がん性物質のアクリルアミドなどが産生する▽包装材からのビスフェノールAによる汚染▽食品添加物が多い▽栄養バランスが悪い-などを問題点として挙げていました。

 -週刊誌では、使われる食品添加物の数を問題にしていました

 食品添加物は、人に影響を及ばさない量しか摂取されないように使用基準などがあり、管理されています。日本の場合、現在使用が認められている食品添加物は体内に蓄積することはなく、複合的な影響についても問題はないと考えられています。

 また、アクリルアミドは家庭での調理でも発生するので、超加工食品だけの問題ではありません。包装材から溶出するビスフェノールAは各国で評価および必要に応じて規制が行われており、汚染による影響はほぼないといえます。

 栄養バランスについては、確かに超加工食品には塩分や脂質が多いものもあるので、関係があるかもしれません。

食塩摂取控えめに

 -超加工食品は食べない方がいいのでしょうか

 がんのリスクの増加は運動不足や食べ過ぎなど、超加工食品以外の要素が関係している可能性も指摘されています。

 また、超加工食品についての論文はほとんどが海外のものです。食品の摂取状況は国によって違うので、そのまま参考にはできません。日本の場合、食品の摂取に関し、生活習慣病予防の観点から過剰摂取傾向にある食塩の摂取量を控えめにした方が望ましいことが分かっています。

 日本人が気をつけるべきことは、超加工食品だけでなく、全ての食品から摂取する食塩量を適正値まで減らすことといえます。そして、栄養バランスを考え、幅広くいろいろな物を食べることが大事です。

(文化部 平沢裕子)

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