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【藤本欣也の中国探訪】ダライ・ラマなきチベット あふれていたのは“あの人”だった

 女性店員に「ご両親は中国語を話せるの?」と聞くと、彼女の瞳にみるみる涙があふれてきた。地震で両親ともに亡くしたのだという。震災から9年、その影響はまだまだ残っている。

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 玉樹市内の長い一本道をとぼとぼ歩く私を見かねたのか、1台の自動車が追い越してから急停車した。運転していたのはチベット族の男性で、途中まで乗せていってくれるという。

 車内で一息ついた後、ダライ・ラマについて質問してみようと、顔を上げた。「あっ」。思わず声が出てしまった。探し求めていた写真があったからだ。

 運転席のバックミラーに、ダライ・ラマの写真入りのペンダントがぶら下がっていた。

 チベット仏教寺院や僧侶に対しては、中国当局の監視の目が厳しい。チベットの独立をたくらむ「分裂主義者」として、当局が激しく非難するダライ・ラマを祭ることなどできない。

 しかし、40代のこの男性は「庶民の家の中は大丈夫」という。実際、立ち寄った男性宅の祭壇にもダライ・ラマの写真があった。

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