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【アメリカを読む】「不法移民は聖域都市へ」トランプ氏挑発が浮かび上がらせた寛容のジレンマ

 また、すでに全米で約1100万人に上る不法移民がさらに増えることに危惧やジレンマを抱く住民は、トランプ氏支持者に限らないという実態もある。

 その点で、カリフォルニア州在住の民主党支持者で、トランプ氏批判の急先鋒である歌手のシェール氏が4月15日にツイッターに投稿した内容が話題となった。

 「私は、移民が直面する困難を応援することを理解しているけれど、私の住む都市(ロサンゼルス)は、自分たちの問題を解決できていない。5万人以上の路上生活者をどうするのか。最低生活水準を下回る人々は? カリフォルニアはこういった人々(多くは復員軍人)の問題に対処できていないのに、どうやってもっと多くの人を救済できるのか」

■「民主敗因のひとつ」

 昨年11月の米モンマス大の調査では、不法移民問題をどの程度深刻にとらえているかとの問いに「とても深刻」との回答が49%、「多少深刻」が21%、「あまり深刻ではない」が15%、「全く深刻ではない」が13%となった。「とても」「多少」と答えた人を合わせると7割となり、不法移民問題の重大性が浮かび上がった。

 2016年の大統領選で民主党のクリントン元国務長官がトランプ氏に敗北した要因として、移民問題を挙げる識者も少なくない。コロンビア大のトーマス・エドサル教授は、米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿で「民主党はクリントン氏が敗北した1000個の要因を挙げるが、移民問題も1つだ」と指摘。トランプ氏に勝利をもたらしたウィスコンシン、ペンシルベニア、オハイオ、ミシガンといった激戦州では、都市郊外などにも移民が増えたことが、トランプ氏に白人票が流れる要因になったと分析した。

 メキシコとの国境の壁建設などを訴え、支持基盤を盤石にしてきたトランプ氏は、次期大統領選でも不法移民問題を主な争点とすることが必至。民主党がどのように移民、国境政策を練り直すのかが、政権奪還の鍵となりそうだ。

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