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【安倍政権考】世論調査にみる「令和」の好感度 かつて廃止論の社共も歯切れ悪く

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 新たな元号が「令和」に決まった。産経新聞とフジニュースネットワーク(FNN)が6、7両日に実施した合同世論調査によると、新元号を「良いと思う」との回答は87・0%に達し、国民の大多数は好感を持って新元号を迎えた。元号は国民生活に定着し、制度存続が望ましいとの声はむしろ、若い世代の方が多い。平成改元時には「軍国主義復活」などと難癖をつけた左派政党も今回は歯切れが悪く、皇室や伝統を否定するお家芸は支持を得られない時代になったようだ。

 調査では、新元号を「良いと思う」との回答が87・0%だったのに対し、「良いと思わない」「分からない・どちらとも言えない」がともに6・5%だった。元号制度への賛否も「続ける方がよい」が82・7%と「廃止する方がよい」の9・7%を大きく上回った。

 このような現状からは想像しにくいが、かつては元号の存続そのものが政治課題となった時代もあった。

 昭和20年の敗戦後、現行の皇室典範の制定に伴って元号は法的根拠を失い「西暦への一本化が合理的」「国民主権に反する」といった元号廃止論が唱えられた。25年の参院文部委員会では、元号の使用を打ち切るための法案提出が準備されたこともある。法的根拠となる元号法が制定されたのは54年になってからだ。

 元号法の制定時、左派のイデオロギー的な反対運動は強く、最大野党だった社会党や共産党も抵抗した。平成改元の際も両党は次のような談話を出している。

 「元号法は憲法の精神にそむき、国家統制と政治反動の助長につながりかねないと反対し、元号は『昭和』で廃止すべきだと主張してきた」「国際化時代に元号が不便で時代錯誤に満ちたものであることは言うまでもない」(社会党の山口鶴男書記長=当時)

 「元号法は軍国主義復活・強化のたくらみと軌を一にし、天皇元首化・憲法改悪などの反動的策動の一環をなすものであり、憲法の主権在民原則に反する」(共産党の金子満広書記局長=同)

 しかし、今や若い世代のほうに元号存続への支持が多い。今回の調査では、元号制度を「続けるほうがよい」との回答は、18~29歳85・4%▽30代86・4%▽40代87・0%▽50代83・7%▽60歳以上78・2%-だった。リベラル政党の支持層をみても、制度存置を望む意見が多数派だ。立憲民主党の支持層では、存置派68・8%に対し廃止派20・8%。共産支持層では存置派52・9%、廃止派20・6%だった。社民党はサンプル数8と極小だが、75%(6人)が存置派だった。

 こうした状況は新元号発表時の各党談話にもにじみ出た。立民の枝野幸男代表は、新元号や制度への賛否に触れず、「新しい時代が平和で国民生活が穏やかであることを祈念したい」という穏当なコメントだった。

 共産は機関紙・赤旗が平成29年4月に元号の使用を復活させたばかり。志位和夫委員長の談話は「慣習的に使用することに反対するものではない」などと、かつてのアジ演説的な論調は影をひそめた。

 異彩を放ったのは社民党の談話だ。又市征治党首は「令は命令の令で、なんとなく安倍晋三政権の目指す国民への規律や統制の強化がにじみ出ている感が否めない」とあてこすった。

 平成改元時のような激烈な文言こそないが、何となくケチを付けたいという心根が「なんとなく…にじみ出ている感は否めない」という中途半端な表現ににじみ出ており、「昭和の左翼」の残り香を漂わせた。

 今回の調査では、安倍内閣の支持率も47・9%と、前月比5・2ポイント増となった。共同通信の調査(1、2両日)でも内閣支持率は52・8%と、実に9・5ポイントも前月から増加している。

 国民的な慶事は支持率を押し上げることが多い。過去の世論調査でも、2020年五輪・パラリンピックの東京開催が決定した直後(25年9月)には10ポイントの浮揚効果があった。「御代替わり」に伴う世間の祝賀ムードは、安倍政権にとって追い風になるだろう。(政治部 千葉倫之)

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