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【政界徒然草】福岡知事選で動かなかった「ポスト安倍」岸田氏

安倍晋三首相に面会するため、首相官邸に入る自民党の岸田文雄政調会長=4月8日、首相官邸(春名中撮影)
安倍晋三首相に面会するため、首相官邸に入る自民党の岸田文雄政調会長=4月8日、首相官邸(春名中撮影)
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 保守分裂となった7日投開票の福岡県知事選。「ポスト安倍」候補で岸田派(宏池会・49人)会長の岸田文雄政調会長(61)もまた厳しい判断を迫られた。派の国会議員や古賀誠名誉会長(78)は現職を支援していたが、党推薦の新人を推す麻生派(志公会・56人)会長の麻生太郎副総理兼財務相(78)から応援のために福岡入りするよう再三要請されていたためだ。だが、最終的に岸田氏は動かなかった。なぜか。

 岸田氏は2日、東京・永田町の砂防会館に古賀氏を訪ねた。関係者によると、当時、岸田氏の気持ちは麻生氏の要請に応え、福岡入りに傾いていたが、古賀氏は否定的だった。

 知事選の勝敗が見えている中で、岸田氏を福岡に入れようとする麻生氏の狙いは何か。派をばらばらにしたいからではないのか-。古賀氏はそう不信感を持っていた。

 岸田氏にとって、有力派閥である麻生派との連携は次期総裁選を考えるうえで無視できない選択肢だ。麻生氏とは定期的に2人で会食する仲でもあり、知事選の応援も麻生氏本人や周辺から強く要請されていた。

 知事選は早い段階から現職の圧勝が有力視され、麻生氏は厳しい立場に立たされていた。その状況下で党三役の岸田氏が福岡入りすれば、麻生氏のメンツは立ち、恩を売れる。

 麻生派の議員も「総裁選を考えても両派の関係は間違いなく良くなる。夏の参院選(福岡選挙区)で出馬する岸田派の現職を一丸となって支援できる」と期待を示した。岸田派内の一部にも支持する声があった。

■派閥内は否定的

 しかし、現在も派内に影響力を保つ古賀氏や、派内の大半の議員は岸田氏の福岡入りに否定的だった。

 幹部の1人は「同じ派閥で会長と名誉会長が違う候補を応援するのはおかしい」と漏らす。ベテランも「負ける選挙に総裁候補がわざわざ行く必要はない。その程度で麻生さんが本当に恩を感じるのか」と疑問を呈していた。

 知事選では、岸田派の福岡選出の国会議員4人のうち2人が現職、2人が新人の応援にまわった。だが、全員が岸田氏の福岡入りには反対した。

 最終的に、岸田氏は福岡入りを見送った。竹下派(平成研究会・56人)との関係も考慮し、島根県知事選の応援に入る案も一時浮上したが調整がつかず、立ち消えになった。

 岸田派幹部は「総裁選まではまだ時間がある。勝負時まで変に動かず、どの派閥とも敵対しないでやっていくのも戦略の一つだ」と語る。

 他の議員も、麻生氏と反麻生派の有力OBや議員が複雑に対立する福岡の特殊事情に触れ、「二階俊博幹事長(80)や麻生派の甘利明選対委員長(69)も応援に入らなかった」と岸田氏の決断を評価する。

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