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【松本真由美の環境・エネルギーDiary】最新鋭「LNGコンバインドサイクル発電」を見学した

九州電力の新大分発電所=大分市(筆者撮影)
九州電力の新大分発電所=大分市(筆者撮影)
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 大分市の九州電力新大分発電所を先日、見学しました。同発電所は計約280万キロワットの出力を誇り、九州電力管内の発電設備容量全体の約15%に相当する、同社最大の火力発電所です。

 ■九州初のLNGコンバインドサイクル

 同発電所は、液化天然ガス(LNG)を燃料とする九州で初めてのコンバインドサイクル発電所です。コンバインドサイクル発電は、クリーンな天然ガスを燃やし、高温の燃焼ガスの力でガスタービンを回して発電するとともに、ガスタービンから排出される高温ガスの熱を回収して蒸気を発生させ、蒸気タービンでも発電するものです。

 地球温暖化対策の観点から、今後の火力発電はより効率よく電気をつくって化石燃料の使用量を減らし、CO2の排出を減らすことが求められます。コンバインドサイクル発電は、同じ量のガスから得られる電力が通常よりも多く、燃料費を削減できます。これがひいては電気料金の上昇を抑え、産業や家計に経済的メリットをもたらします。

 燃料のLNGは、天然ガスをマイナス162度に冷却したもので、無色透明の液体です。LNGは、化石燃料の中でも燃焼時のCO2排出が少なく、硫黄酸化物やばいじんが出ないクリーンなエネルギーとして、世界的に需要が伸びています。また、液化した天然ガスの体積は気化した状態の600分の1となり、大量に輸送、貯蔵できることも長所です。

 同発電所では、2017年度の1年間に約240万トンのLNGを使用しました。そのLNGは、大分エル・エヌ・ジー(本社・大分市)が、オーストラリアやインドネシア、ロシアなどから船で調達し、基地内のタンクに貯蔵しています。

 ■最新鋭のプラントを見学

 同発電所の発電設備は、1号系列6基(出力69万キロワット)、2号系列4基(同92万キロワット)、3号系列4基(同121・5万キロワット)の計14基で構成されています。3号系列には2016年6月、最新式の発電設備(同48万キロワット)1基が増設されました。同発電所の副所長に3号系列のプラントを案内していただきました。

 3号系列の既設の発電設備(第1~3軸の3基)は1998年7月に運転を開始しました。発電設備は、ガスタービン、蒸気タービン、発電機(24万5000キロワット×3基)からなり、ガスタービン、蒸気タービン、発電機は1本の軸でつながっています。発電出力のうちの約3分の2をガスタービン、残りの約3分の1を蒸気タービンが担っています。

「ガスタービンから出てくる燃焼排ガスは、排熱回収ボイラーを通過する間に、チューブの中を流れる水と効率よく熱交換し、高温の蒸気を発生させて蒸気タービンに供給されます。従来の火力と比べて、プラント全体として高い熱効率が維持できます。また、中央制御室では排煙監視計で窒素酸化物の濃度を自動記録し、監視しています」(副所長)

 続いて、3号系列に増設された第4軸のプラントを見学しました。三菱日立パワーシステムズが開発した、世界最高水準の発電端熱効率を誇る最新鋭のガスタービンや、最終翼45インチの蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などで構成されています。第1~3軸より一回り大きい第4軸の設備は、圧倒的な存在感があります。

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