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【中東見聞録】イラン次期最高指導者レース 強硬派ライシ師がリード

2017年5月、イランの首都テヘランで大統領選の投票を終えたライシ師(中央)。選挙ではロウハニ師に敗れたが、今月、要職の司法長官に任命され、存在感を高めている(ロイター)
2017年5月、イランの首都テヘランで大統領選の投票を終えたライシ師(中央)。選挙ではロウハニ師に敗れたが、今月、要職の司法長官に任命され、存在感を高めている(ロイター)

 イランで今月、保守強硬派のライシ前検事総長(58)が司法長官に任命され、高齢の最高指導者、ハメネイ師(79)の後継者レースで一歩抜け出した-との観測が相次いでいる。後継候補の一人とも目された保守穏健派のロウハニ大統領が経済悪化などの責任を問われて勢いを失う中、強硬派は着々と影響力を拡大している格好だ。(前中東支局長 大内清)

 ライシ師は、イラン北東部のイスラム教シーア派聖地マシャド出身。頭に巻く黒のターバンは、預言者ムハンマドの末裔(まつえい)という毛並みの良さを示す。

 ライシ師がイスラム法学の学生だった1979年2月、現在の「法学者による統治(ベラーヤテ・ファギーフ)」体制につながるイラン革命が起きた。同師は81年に検事となって以来、ほぼ一貫して司法畑を歩み、88年には反体制派の大量処刑にも関与したとされる。革命を指導した初代最高指導者のホメイニ師やハメネイ師ら「革命第1世代」を支え、体制護持に邁進(まいしん)してきた人物だ。現在は、最高指導者の選出や罷免権限を持つ専門家会議のメンバーでもある。

 また、ライシ師は2016年、ハメネイ師により、マシャドにある聖廟の財産を管理する財団トップに任命されており、豊富な資金力を持つ。最高指導者に直属する革命防衛隊と近い関係にあるとされるほか、シーア派有力法学者の娘を妻とするなど宗教界上層部とのつながりも深い。

 今回の人事が大きな意味を持つのは、最高指導者が死亡するなどした場合、司法長官は、次期指導者が選出されるまでの暫定統治を担う「指導評議会」を構成する3人のうちの1人と憲法で規定されているためだ。ほかの構成メンバーは、大統領と、国会決議の合憲性などを審査する護憲評議会の代表者で、その権威と権限は極めて大きい。

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