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【日本語メモ】「はなむけ」は旅立つ人に

 春は出会いと別れの季節です。4月になれば、学生や社会人として新たな門出を迎える若い人たちも多いと思います。こうした場面で使われる言葉にも、ちょっと注意が必要なものがあって…。

(1)社長から新入社員にはなむけの挨拶があった。

 「はなむけ」は旅立つ人や遠く別れる人に贈る金品や言葉のことを指し、「馬の鼻向け」が元の意味です。旅立つ人の安全を祈り、その行き先の方へ馬の鼻を向けたことに由来します。漢字では「餞」「贐」。目上の人から目下の人、または同等の者に対して使います。ただ「はな(はなやか?)」という語感から「歓迎」の言葉と思う人もいるようです。この場合では「新入社員を迎え入れる」ので「歓迎」と直しました。

(正解例)社長から新入社員に歓迎の挨拶があった。

(2)先輩から「全力を出せ」と檄を飛ばされた。

 「檄」は昔、中国で招集・ふれを告げるときに役所から出した木札の文書のことです。転じて「檄を飛ばす」は自分の考えを広く知らせ、決起・行動を促すことを表します。単に激励の意味で使うのは俗用ですが、かなり浸透しています。例文のように「ハッパをかける」のほか、「気合を入れる」「激励する」などと表現に工夫が必要です。

(正解例)先輩から「全力を出せ」とハッパをかけられた。

(3)斬新な作品づくりには、産みの苦しみが伴う。

 「生む」は「誕生する」「作り出す」の意味です。「産む」は主として出産関係に使います。同じ「うみの苦しみ」でも、「生みの苦しみ」は創作、「産みの苦しみ」は出産と使い分けています。

(正解例)斬新な作品づくりには、生みの苦しみが伴う。

(4)立ち食いそばで、手早く腹ごなしをする。

 「腹ごなし」は、軽い運動や散歩をして食べた物の消化を助けること。「腹ごしらえ」は事に当たる前にしっかり食事をしておくこと。例文では物事のつじつまが合いません。ちなみに、大阪・ミナミの南海難波駅構内の立ち食いそば「南海そば」では割り箸がオブジェのように積み上がった「はしタワー」が有名。最近はご無沙汰なので、今も変わらぬ光景が広がっているのでしょうか。 

(正解例)立ち食いそばで、手早く腹ごしらえをする。

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