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【酒呑み鉄子の世界鉄道旅】 “きよしこの夜”と“ドレミの歌”。あの名曲が生まれたオーストリア・ザルツブルク

そびえ立つ崖の上にあるホーエンザルツブルク城。世界遺産に登録されている旧市街の街並みを一望できる
そびえ立つ崖の上にあるホーエンザルツブルク城。世界遺産に登録されている旧市街の街並みを一望できる
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 【酒呑み鉄子の世界鉄道旅 国境を超えて音楽をつなぐ鉄道旅(5)】♪ドー はドーナツのドー♪から始まる映画『サウンド・オブ・ミュージック』の「ドレミの歌」や、クリスマスには欠かせない♪きーよしー こーのよーるー♪の「きよしこの夜」。これを読みながら、思わず頭の中で口ずさんでしまった人もいるのではないでしょうか。

 日本人なら、いや世界中の子どもからシニアまで誰もが知るメロディ。これらの名曲が生まれたのが、オーストリアの西端、ドイツと国境を接する街ザルツブルクだ。ウィーンから行くなら、オーストリア連邦鉄道の高速列車で片道2時間半。車窓を楽しみつつ鉄道旅をするのにぴったりの距離だ。(写真・文/トラベルジャーナリスト 江藤詩文、取材協力:ユーレイルザルツブルク市観光局

ミラベル宮殿の庭園のこの階段は、「ドレミの歌」にちなんだ大人気の撮影スポット
ミラベル宮殿の庭園のこの階段は、「ドレミの歌」にちなんだ大人気の撮影スポット
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 一大観光地であるザルツブルクには数多くの宿泊施設があるが、コンパクトなサイズ感の街なので、見どころを絞って回れば1日でも十分に観光できる。今回は動きやすさを考慮して、大きな荷物はウィーンに置いたまま、日帰り旅行で訪れた。

 まずやって来たのは、映画『サウンド・オブ・ミュージック』で「ドレミの歌」が歌われた「ミラベル庭園」。ザルツブルクには『サウンド・オブ・ミュージック』のロケ地がたくさんあるが、ここは映画ファンなら必ず訪れたいスポット。ほかにも♪そーれーがわたしーのお気にー入りー♪の「My Favorite Things(私のお気に入り)」や、♪エーデルワーイス エーデルワーイス♪の「エーデルワイス」など、とにかく名曲が多いこの映画。あらかじめ機内で見直しておくか、サントラをダウンロードして聴きながら街を歩けば、散策がぐっと楽しくなる。

こじんまりとした「きよしこの夜礼拝堂」。一般の旅行者でも中に入ることができる
こじんまりとした「きよしこの夜礼拝堂」。一般の旅行者でも中に入ることができる
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 さて、ザルツブルク生まれのもうひとつの名曲が、聖夜の定番「きよしこの夜」。この曲が生まれたのは、正確に言うと、ザルツブルクの旧市街から車で30分ほど北上したところにある小さな街オーベルンドルフの教会で、当時この地にあった聖ニコラウス教会の聖職者ヨゼフ・モーアが作詞、教師兼オルガン奏者のフランツ・グルーバーが作曲し、1818年のクリスマスに初披露された。クリスマス・イヴの前から、聖ニコラウス教会のオルガンの調子が悪かったため、モーアの依頼を受けて、当時から深い友情関係にあったグルーバーがギターで伴奏できる讃美歌を急きょ作曲したと言われている。チロルから来たオルガン修理に来た作業員によってチロルに伝わったこの曲は、ドイツを経由して世界に広がり、現在では世界中300以上の言語で歌われているという。生誕200年を迎えた昨年は記念式典が催され、世界中のファンが祝福した。

 現在は、聖ニコラウス教会は取り壊されてしまったが、礼拝堂は「きよしこの夜礼拝堂」として保存されている。

「きよしこの夜」の作曲者、フランツ・グルーバーが教師として働いた学校の博物館。まるで当時から抜け出してきたような老紳士がガイドをしてくれた
「きよしこの夜」の作曲者、フランツ・グルーバーが教師として働いた学校の博物館。まるで当時から抜け出してきたような老紳士がガイドをしてくれた
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ザルツァハ川を挟んだ向こう側に見えるドイツののどかな街並み
ザルツァハ川を挟んだ向こう側に見えるドイツののどかな街並み
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 「きよしこの夜礼拝堂」に併設した建物には、この名曲にちなんだ資料などを展示した簡単な博物館がある。また、付近には作曲を担当したフランツ・グルーバーが教鞭を執っていた学校があり、現在も学校として使われている(一部のみ博物館として公開されている)。

 ちなみに、礼拝堂のすぐ左手には大きく蛇行したザルツァハ川が流れ、その向こうにはドイツが見える。川の中心が国境線になっているが、入国管理官などは一切おらず、すぐ近くの一本橋を渡れば簡単に国境を超えることができる。音楽は国境を超える。そんな言葉を絵にしたような光景だ。

高い崖に埋まっているようなたたずまいの聖ブラジオス教会
高い崖に埋まっているようなたたずまいの聖ブラジオス教会
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さて、ザルツブルクといったら忘れてはいけないのがモーツァルト。偉大な作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、この街で生まれ、25歳でウィーンに拠点を移すまでこの街で育ったのだ。

 そのため街中には、至るところにモーツァルトゆかりの場所がある。見逃せない「モーツァルトが生まれた家」と「育った家」(共に現在は博物館)のほか、モーツァルトがコンサートを開いたミラベル宮殿、同じく演奏会を開催した聖ブラジオス教会、モーツァルトが洗礼を受け、パイプオルガンの演奏を担当したというザルツブルク大聖堂、レジデンツ広場のモーツァルト像、挙げ句にはモーツァルトが愛したチョコレートまで。モーツァルトの名曲を聴きながら、晩餐会スタイルでモーツァルトの時代のレシピをアレンジしたコース料理を食べられる「モーツァルト ディナー コンサート」も開催されており、そちらもおすすめだ。

乗車したのは、ウィーン発スイス・チューリヒ発RJ160号。午前7時半にウィーンを出発し、9時52分にザルツブルクに到着した
乗車したのは、ウィーン発スイス・チューリヒ発RJ160号。午前7時半にウィーンを出発し、9時52分にザルツブルクに到着した
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