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「翔んで埼玉」ロケ地は北関東 「埼玉は埼玉らしくない」

 こうした実態にネット上では「埼玉には埼玉らしさすらないのか」との声が上がる中、ロックハート城のロケ担当、斎藤稔さんは「来場者が増えており、映画による経済効果はすごい」と手放しで喜ぶ。映画については「小ネタ満載で、もう最高。(埼玉を中心としたいじりネタは)地元の人たちがささやいていることを代弁してくれている」と話す。

 映画館ない秩父で上映

 なぜ埼玉以外でロケなのか-。映画関係者はこう打ち明ける。

 「近未来の首都・東京と、田舎の埼玉の落差を際立たせるため、春日部の暮らしは竪穴式住居、川口には関所があるという演出だが、実際の埼玉は適度に何でも満たされており、田舎感を出すためにロケ地を選んだ。つまり、撮りたいシーンを求めた結果、埼玉が少なくなった。意図的に埼玉を避けたわけではない」

 10日までで興行収入は15億円を突破、観客動員数も約118万人に達し、公開当初の勢いをキープしている「翔んで埼玉」。観客は幅広い年代層で、春休みになると中高生が増えることが見込まれる。ヒットを飛ばす話題の映画を、海もないが、映画館もない埼玉県秩父地方の人たちに見てもらおうと、東映は23日から秩父市の秩父宮記念市民会館で特別上映会を開く。

 さいたま市の清水勇人市長は6日の記者会見で「埼玉県民に対して『郷土意識を持っていこう』というメッセージが込められている」と述べ、映画館のない秩父市も含めて県民全体が「ダサいたま」を改めて見直す機会ととらえている。2月25日付でさいたま地裁所長に就いた高知県出身の大善文男氏は就任会見でこう語った。「翔んで埼玉をぜひ見てみたい」

 映画鑑賞は、もはや埼玉県に入る“通行手形”なのかもしれない。

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