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【石野伸子の読み直し浪花女】黒岩重吾どん底からの凝視(2)釜ヶ崎の体臭 株で失敗、キャバレー宣伝の修行から直木賞

 なぜか。それは自分の原点、という場所への自己確認か。それとも『飛田ホテル』の主人公がアパートのほのかな灯をみて、「霧の底にかたまり合って咲いているオオエビネの花のよう」に感じる重い郷愁だろうか。

 『さいごの色街 飛田』( http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480818317/ )で現状ルポした井上理津子さんは飛田の魅力をこう語る。

 「飛田は人をとことん受け入れてくれる懐の深さを感じさせるところが、多くの人を引き付ける。人生の幸せがどこにあるかが見えにくい時代。いつまで飛田は存続できるか。それも含めて注目され、黒岩作品も読まれるのではないか」と話している。   =続く

     ◇

【プロフィル】石野伸子 産経新聞特別記者兼編集委員。生活面記者として長らく大阪の衣食住を取材。生活実感にもとづき自分の足と感性で発見したホンネコラムをつづるのを信条としている。

     ◇◇

【石野伸子の読み直し浪花女】「浪花女的読書案内」と題した冊子に

 産経新聞の夕刊(関西圏)でも好評連載中の「読み直し浪花女」が冊子になり、「浪花女的読書案内」として発売されている。連載は大阪ゆかりの作家の作品の中に浪花女像を再発見しようとスタート(夕刊では平成24=2012=年11月から)。山崎豊子、織田作之助、河野多惠子ら28人の作家を取り上げ、冊子では、この中から26人分を再編成している。

 ノーベル賞作家の川端康成は故郷・大阪をどう作品に埋め込んだか。野坂昭如はなぜ大阪時代を語らなかったか、林芙美子の絶筆はなぜ大阪だったのか。石野伸子産経新聞特別記者・編集委員が思いがけない視点から名作を解読する。

 92ページ、1500円(税込み、送料別)。冊子の申し込みは、名前、住所、郵便番号、電話番号、希望の冊数を明記し、はがき(〒556-8666(住所不要))▽FAX06・6633・2709▽電子メール( naniwa@esankei.com )―のいずれかで「冊子 浪花女的読書案内」係へ。産経新聞販売店でも申し込み可。問い合わせは、産経新聞開発(06・6633・6062、平日午前10時~午後5時)。

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