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【スポーツ異聞】ボクシング・黒田、特殊すぎる訓練で挑む2度目の世界戦

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6年前のWBA世界フライ級タイトルマッチでファンカルロス・レベコ(左)と打ち合う黒田雅之。5月に自身2度目の世界戦に挑む=2013年2月27日、川崎市とどろきアリーナ
6年前のWBA世界フライ級タイトルマッチでファンカルロス・レベコ(左)と打ち合う黒田雅之。5月に自身2度目の世界戦に挑む=2013年2月27日、川崎市とどろきアリーナ

 国際ボクシング連盟(IBF)フライ級4位の黒田雅之(32)=川崎新田=が5月13日、東京・後楽園ホールで同級王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)に挑戦する。自身2度目となる世界戦だ。初挑戦は26歳のときで判定負けしている。あれから6年。勝てない苦しい時期もあり、「どん底を見た。引退も考えた」。それでもこの場所に戻って来られたのは、精神面の成長があったからだ。秘密は特殊すぎる訓練と日々のアルバイトにある。

 2013年2月27日。黒田の世界初挑戦となった「世界ボクシング協会(WBA)フライ級タイトルマッチ」は所属ジムのある川崎市内で行われた。日本ライトフライ級王座を返上し、1階級上げて挑んだが、ファンカルロス・レベコ(アルゼンチン)に大差で判定負けした。

 今振り返ると、世界戦独特の緊張感、雰囲気に完全にのまれていたという。「ふわふわした状態。足下が定まっていなかった。精神的に落ち着きがなかった」。世界戦に敗れた後も、14年、16年と2度日本王座挑戦に失敗。引退の2文字が頭をよぎることもあった。

 川崎新田ボクシングジムの新田渉世会長は黒田の弱さについて、「自分の想定外のことが起こるとガタガタ崩れてしまう」と感じていた。そこで、「精神的な強さをつけないといけない」と考え、編み出した訓練が「意地悪」をすることだった。

 例えば、夜中に黒田に電話で「今からこっちに来られるか」と尋ねる。黒田が「はい、行きます」と答えると、「やっぱり今日来なくていい」と翻す。前日にあえて偽のスケジュールを伝え、当日に困惑させたこともあった。

 理不尽とも思えるような訓練だが、黒田本人は「このおかげで、何事にも動じなくなった」と笑う。今では、試合で予期しないことが起きても対応できるようになった。一風変わった訓練が実を結びつつある。

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