PR

ニュース プレミアム

【経済インサイド】「オリオン買収」への沖縄県民感情に配慮 TOBの舞台裏

Messenger

 野村HD側が出資する特定目的会社(SPC)を通じ、1株7万9200円で、1月24日から3月22日までTOBを実施。買収額は600億円を超える見通しだ。いったんは野村HDが51%、カーライルが49%の株を保有するが、その後、資本業務提携関係にあるアサヒビールホールディングスが現在と同じ10%まで株を取得するほか、現経営陣や従業員も株主になる。

 現経営陣に加え、飲料事業に知見のある社外取締役を新たに迎え、ビール事業を中心に強化していく計画だ。主力商品の「オリオンドラフト」をアジアでプレミアムビールとして売り出すことなどを検討している。企業価値を高めた上で、将来、新規株式公開(IPO)を実現することも視野に入れている。

 ■根強い非沖縄企業への抵抗

 オリオン買収が最初に報じられたのは1月中旬だった。それ以降、地元・沖縄では報道合戦が過熱。米国企業への警戒感はもとより、東京に本社を置く野村HDも非沖縄企業として、買収に反発する声があったという。野村HD幹部は「オリオンが沖縄県民のアイデンティティーであるが故の不安だと考えている」と理解を示す。

 だが、誤解が生じたままでは、買い付け予定数の下限に届かず、TOBが不成立になる恐れもある。この幹部は正式発表の前日から沖縄入りし、地元の財界やマスコミをまわって買収の狙いや成長戦略を説明し、理解を求めたという。

 「企業価値の向上のため、沖縄のオリオンビールであり続けることを強く意識している」(野村HD幹部)。オリオンの3つ星が輝き続けるため、野村とカーライルが“黒子”としてどんな働きをするのか、注目される。(経済本部 米沢文)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ