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【スポーツ異聞】日テレ系女子ゴルフ大会が一転、存続 放送権は宙に浮く

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2017年のブリヂストンレディースで優勝した上田桃子
2017年のブリヂストンレディースで優勝した上田桃子

 それは、突然の発表だった。1月25日午前、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)から報道各社に1枚のファクスが送付されてきた。

 唐突に送られきたファクスの内容は、KKT杯バンテリン・レディース(4月19日開幕、熊本県)、中京テレビ・ブリヂストン・レディース(5月24日開幕、愛知県)、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子(9月24日開幕、宮城県)で、昨季と同じコースで3日間大会として開催されるというものだった。

 これら、日本テレビ系列の地方放送局が開催する3大会は、昨年12月の発表の際は、2019年シーズンの日程には入っておらず、中止が決まっていた。放送権を一括管理する意向のLPGAへの反発だった。それが、急転直下、存続が決まった。背景にはどんな理由があるのか-。

 3大会ともに、ゴルフ熱がある地域。KKT杯バンテリン・レディースの開催地である熊本県は上田桃子、有村智恵、古閑美保ら名女子ゴルファーを輩出してきた。2016年には、最大震度7の熊本地震が発生した。大会は中止となったが、17年からは復興を祈り、アピールする場ともなってきた。それだけに、日程発表直後の昨年12月22日に東京・銀座で開かれた熊本震災復興チャリティーイベントで上田は「とにかく試合をやりたいという声を上げていく。何とか存続してほしい」と訴えた。

 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子も、東日本大震災の被災者を勇気づけるという点では大きな意味を持つ大会だった。03年に当時、宮城・東北高3年生だった宮里藍がアマチュア選手として優勝し、注目を集めたことも。女子のツアーでは唯一、東北地方で開催されている大会でもある。

 宮城県の村井知事も昨年末の知事定例記者会見で中止について「非常に残念に思います。できるならば、来年度以降も継続していただきたいという、そういう強い思いを持っています」と述べていた。

 地元の熱いエールを受けて、地元テレビ局側も動いた。

 3大会の存続が決まったことで、女子ツアーの数は昨年より1増の39大会となり、賞金総額は過去最高の39億4500万円に上った。スポンサーが決まらず、大会名も未定だった5月のLPGA選手権は昨季と同じ「ワールド・サロンパス・カップ」となった。

 一見すると、すべて丸く収まったようにも見えるが、水面下では「放送権」問題がくすぶっているのも事実だ。

 LPGA側は放送権を「選手の肖像権と施設管理権の二つ」と定義、インターネットで中継する権利を販売する方針だ。だが、施設管理権は大会を主催する側の権利。主催者側はそう簡単に譲るわけにはいかない。

 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子を主催する宮城テレビ放送が「今後も放送権の帰属について粘り強く協議を続ける」とコメントを出している通り、「放送権」の存在は宙に浮いたままだ。

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