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【田村秀男のお金は知っている】消費税尽くしだった平成30年間、財務省の“省是”が国を滅ぼす

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3党合意へ向けて協議する民主、自民、公明各党の幹事長=2012年6月
3党合意へ向けて協議する民主、自民、公明各党の幹事長=2012年6月

 平成30年間の日本経済は消費税尽くしだった。3%の税率で消費税が導入されたのが竹下登政権下で平成元年(1989年)、5%に税率が上がったのが橋本龍太郎政権の平成9年(97年)。そして安倍晋三政権が平成26年(2014年)に税率8%、今年10月に10%へ引き上げる。

 この間の道筋はまさに死屍累々である。消費税導入後にバブル崩壊し、その後のデフレ圧力が高まる中での橋本増税によって長期の慢性デフレ局面に突入した。平成29年度(2017年度)の名目国内総生産(GDP)は平成9年度よりわずか2・6%増に過ぎない。対する中国は10倍以上で、日本を圧倒する。

 平成26年度の増税はデフレ圧力を再来させ、アベノミクスをぶち壊した。トランプ米政権の減税・財政拡張政策による米景気拡大に伴う輸出増のおかげで景気は持ち直したが、昨年後半からは中国経済の大幅な減速と米中貿易戦争のあおりで外需が先細りしている。拙論は繰り返し消費増税の凍結を産経新聞などで主張してきたが、安倍政権は財務官僚にずるずると引きずられた。

 「リーマン・ショック級の世界経済危機」が起これば、安倍首相は3度目の延期に踏み出すだろうが、その最終決断期限は来年度予算成立後から新元号になる5月までだ。そのわずかな期間で、リーマン級の経済ショックが起きるはずはない。中国の資産バブル崩壊は昨年前半から始まっているが、伝播する先はせいぜい対中依存度の高い韓国止まりだ。

 財務官僚は粗雑きわまりない各種増税対策を組み込ませた政府予算案によって安倍首相をがんじがらめに縛り上げている。延期に伴う予算上の混乱は、厚生労働省による毎月勤労統計の不正調査がもたらした雇用保険や労災保険の過少給付露呈に伴う予算組み替えどころの騒ぎではなくなるだろう。

 なぜ日本は繰り返し、消費増税という大災厄を自ら招き入れるのか。平成9年度増税を実施した橋本首相はその後のデフレ不況を直視して激しく悔やんだが、政官財学界とメディアの大多数は反省どころか、「消費増税=財政再建」という財務官僚の呪文に踊らされてきた。経済を萎縮させ若者から将来を奪い、国民の多数を困窮化させた挙げ句、財政収支を逆に悪化させた消費増税をこの期に及んでも予定通り実施せよ、でないと財政健全化が遠のくとメディア主流派がわめきたてる。

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