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【経済インサイド】チリ産ワイン、絶好調も今後は…逆境も

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メルシャンが発売しているチリ産ワインの新商品
メルシャンが発売しているチリ産ワインの新商品

 チリ産ワインが絶好調だ。東京税関によると、平成29年のチリ産ワインの輸入量は過去最大となった。19年に日本とチリとの経済連携協定(EPA)が発効し、輸入にかかる関税が引き下げられたことがきっかけだ。今年はその関税が撤廃され、さらに輸入拡大が期待される。しかし、欧州産ワインの関税も今年は撤廃される。10月には消費税率が引き上げられ、酒税法の改正でワインは来年から段階的に増税となる。チリ産ワインにとって大きな逆境が待ち構える。

 ■3年連続で首位

 東京税関の調べでは、29年のチリ産ワインの輸入量は前年比9・9%増の5万5519キロリットルで、比較可能な昭和63年以降、過去最大を記録。輸入量全体に占める割合も3割を超え、3年連続トップとなっている。

 乾燥した気候や日照時間の長さ、昼夜の寒暖差、アンデス山脈から流れ込むミネラル分豊富な水…、チリはブドウ栽培に適した環境に恵まれている。19世紀後半、害虫・フィロキセラにより欧州の産地が壊滅状態となり、職を失ったフランスの醸造家たちがチリに流入した歴史がこの国の高い醸造技術を支えている。

 こうした好環境に加え、日本とチリはEPAを締結したことで輸入にかかる関税は段階的に引き下げられている。世界貿易機関(WTO)加盟国から日本に輸入されるワインの関税は15%かかるのに対し、現在のチリ産にかかる関税は1・2%。今年4月にはゼロとなる。チリの労働賃金が安いこともチリ産ワインが他の国のワインよりも日本で安く流通する理由のひとつだ。

 19年は8・8%にとどまっていた輸入ワインに占めるチリ産のシェアは、29年には31・0%と大きく拡大した。「ボージョレ・ヌーボー」などの人気で長らく首位だったフランス産を3年連続で上回り、今ではチリ産ワインは日本中のスーパーやコンビニで買えるなじみの存在となった。

 ■酒税法改正が逆風に

 だが、そんな好調ぶりが踊り場にさしかかろうとしている。4月にはチリ産ワインの関税が撤廃されるが、これに先立つ2月には日本と欧州連合(EU)のEPAが発効され、フランスやイタリア産のワインにかかる関税は即時撤廃される。それに合わせ国内の酒類各社が2月以降に相次いで欧州産ワインを値下げする予定だ。「チリ産ワインに押され気味だった欧州産ワインの輸入拡大に確実につながる」(洋酒輸入関係者)との見方が強い。

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