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【iRONNA発】平成30年史 日本人の意識はどう変わったか 呉智英氏

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呉智英氏
呉智英氏

 平成が終わる。「平成最後の」という言葉は世にあふれるが、2019年は文字通り新たな時代の幕開けである。「衰退の時代」とも揶揄(やゆ)される平成は、どんな時代だったのか。(i RONNA)

 平成三十一年四月三十日、今上天皇の退位をもって平成は終わる。元号にしろ、西暦にしろ、紀年法では序数詞(英語で言えばfirst、second…)を使うので、必ず「数え年」になる。従って平成は満三十年で終了ということになる。

 平成は、一九八九年一月八日、前日の昭和天皇崩御の翌日から始まった。この三十年間の総論として文明史・精神史的に振り返ってみよう。日本人の意識、感覚がどんな事件によってどのように変わったかということである。

 ◆「保守と左翼の混乱」

 まず、平成元年、西暦一九八九年という年である。この年、世界的な大変動があった。国内に直接的な影響はなかったように見えるが、じわじわと日本にもこの変動が波及してきた。

 それは、同年秋のベルリンの壁崩壊であり、それに続く東欧社会主義の解体である。二年後の九一年には、ついに本家ソ連が瓦解した。これによって、世界的な政治バランスが変わるとともに、社会主義の評価が決定的に覆ることになり、保守と革新、左翼と右翼という対立項の意味付けも変わることになった。

 最近の世論調査などによると、特に若い世代では、保守とは左翼のことであると思っている人が多いという結果が出ているが、混乱はここに始まっていると見るべきだろう。

 また、言論人などが競うようにして保守派を名乗る風潮も軌を一にしている。これに拍車をかけたのが、平成十四年十月の北朝鮮拉致被害者の一部帰国である。これによって北朝鮮の犯罪性は明々白々となり、たとえその「社会主義」が変質を遂げた偽りのものであったとしても、左翼と革新の言説の信頼性は著しく低下することになった。

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