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「多様性と調和」実現へ 東京五輪組織委でLGBTテーマに「ヒューマンライブラリー」

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 「スポーツ界でカミングアウトするのは難しい」と杉山さんは指摘する。当時に比べ性的少数者への理解が深まってきた現在も、トップアスリートの当事者に悩みを打ち明けられるという。「『家族や地元、ファンを裏切る行為になるんじゃないかと思うと、なかなか言えない』と。そうだよなと思う」。

 そもそもスポーツ界は選手が引退後コーチとなり、さらに協会運営にも携わるといったような、閉鎖的で保守的な社会。「言ったら自分の立場がなくなるんじゃないかという不安がある。パワハラ問題もそうだが、社会の流れより、スポーツ界は遅れている部分がある」と感じている。

 国際オリンピック委員会(IOC)は14年に五輪憲章を改訂し、LGBTなど性的少数者への差別撤廃を明記。その後、性別適合手術を受けていないトランスジェンダーの出場にも道を開いた。16年リオデジャネイロ五輪・パラリンピックでは、LGBTをカミングアウトした選手の出場が60人を超えたともいわれる。もっとも、その中に日本人選手はいない。

 それでも、杉山さんは「僕が現役のとき、そういう人はいないという前提ですべての物事が進んでいた。前提条件が変わったことは、すごく大きな変化」と受け止めている。IOCのルール変更も「ルールが変わることでみんなの気持ちが変わっていく」と前向きだ。

 20年東京五輪では、より多くの性的少数者の出場が見込まれる。まだまだ彼らのスポーツ参加には多くのハードルがあるが、杉山さんは「組織委がこういう勉強会を開催してくれるのはありがたい。どんな属性であれ、競技に集中しパフォーマンスを発揮できる環境になることは、今回の五輪のテーマにつながる」と期待した。(運動部 森本利優)

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