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【国際情勢分析】インドネシアでエイズ終息を阻害するLGBTへの逆風

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移動診療所で初めてのHIV検査を受けるトランスジェンダーのモザさん(大瀬二郎撮影・グローバルファンド提供)
移動診療所で初めてのHIV検査を受けるトランスジェンダーのモザさん(大瀬二郎撮影・グローバルファンド提供)

 インドネシアで、性的少数者(LGBT)への風当たりが強まっている。公共の秩序が乱れるとして罰金を科す地方都市が登場し、トラブルを恐れて公的な医療サービスの利用を避ける人たちも。LGBTはエイズ終息を目指す同国にとって「鍵となる人々」(キー・ポピュレーション)であることから、医療関係者に懸念が広がっている。

■宗教観と矛盾

 LGBTは「Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)」、「Gay(ゲイ、男性同性愛者)」、「Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)」、「Transgender(トランスジェンダー、出生時に診断された性と自認する性の不一致)」の頭文字を取った、性的少数者の一部の人々の総称。

 LGBTの存在は「男性と女性は対であり、その二人が命を紡いでいく」という多くの宗教観と矛盾するとされ、イスラム教徒が人口の87・21%(2013年宗教省統計)を占めるインドネシアでも一般的に快く思われていない。アチェ州ではイスラム法(シャリーア)が適用され、同性間の性行為や性的興奮をあおる行為が禁止されている。

 大統領選を来年に控えた18年は、宗教強硬派の動きが強まり、国内各地で反LGBTの動きが広まった。

 地元紙ジャカルタポスト(電子版)によると、西スマトラ州パリアマン市は11月に可決した条例で、同性間の不道徳的な行為のほか、住民の男装や女装を禁じた。違反した場合に100万ルピア(約7800円)の罰金を科す内容だ。

■広がる反LGBT感情

 取り締まり強化は西スマトラ州の他の地域にも拡大しそうで、ライノ州知事は「少なくともLGBTが増えるのを防ぐ必要がある」と話した。西ジャワ州でも、デポック市がLGBT規制の準備を進めている。

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