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【昭和天皇の87年】日本経済を救った不屈の男 高橋是清の非常政策

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 この危機を救ったのが、「ダルマ」と呼ばれた高橋是清(これきよ)である。

 4月19日、若槻内閣の総辞職により首相就任の大命を受けた政友会総裁の田中義一は、高橋の自宅を訪ねて頭を下げた。

 「この危機に対処できるのはあなたしかいません。どうか大蔵大臣を引き受けていただきたい」

 高橋、このとき74歳。数々の苦境を乗り越えてきた、不屈の財政家である。

 安政元(1854)年に江戸の絵師の婚外子として生まれ、足軽の家へ里子に出されて養子となった。数え14歳で渡米したものの、本人の知らぬ間に奴隷として売られた経験を持つ。逃げ出して帰国した後も、知人にだまされて放蕩(ほうとう)生活を送ったり、ペルーの銀山経営を任されて財産を失ったりと、波瀾(はらん)万丈の半生をたどった。

 転機は明治25年、39歳で日本銀行に入行し、たちまち頭角をあらわして44年に総裁となった。以後は政界に転じ、2度の蔵相を経て大正10年には首相に上りつめた。転んでは起き、転んでは起き上がる数奇な経歴は、ダルマのあだ名そのものである。

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