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【酒呑み鉄子の世界鉄道旅】ワインもいいけどビールもね。新旧のユニークなドイツビールを飲み比べる

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 【酒呑み鉄子の世界鉄道旅 地酒を飲みまくるドイツ鉄道の旅(4)】鉄道を乗り継いで、ドイツの首都ベルリンへやって来た。これまでは、ドイツ南部に位置するバイエルン州フランケン地方でワインを堪能していが、ベルリンまで北上すると、気候的にぶどうの栽培が難しく、地元のワインは生産されていない。それじゃ何を飲んでいるかというと、ドイツといえば真っ先に思い浮かぶアレ。そうビールですよ、ビール。(写真・文/トラベルジャーナリスト 江藤詩文、取材協力:ドイツ観光局レイルヨーロッパ

「ブルロ ブルーハウス」のお試しセット。ヴァイス、ヘレス、ペールエールなどの中でも、アメリカ発のトレンドをドイツ風にアレンジしたIPAが大人気。ホップはドイツ産のみを使っている。
「ブルロ ブルーハウス」のお試しセット。ヴァイス、ヘレス、ペールエールなどの中でも、アメリカ発のトレンドをドイツ風にアレンジしたIPAが大人気。ホップはドイツ産のみを使っている。

 ドイツには、2016年に発布から500年を迎えた「ビール純粋令」があり、ドイツ国内に1350以上あるというブルワリー(ビール醸造所)は、いまもそのルールを遵守してビールを醸造している。

 「ビール純粋令」とは、長い歴史はさておき現在のルールを簡単に言うと、「ビールの材料には、麦芽・ホップ・水・酵母しか使ってはいけない」というもの。ビール好きなドイツ人が、お隣りのビール&チョコレート大国のフルーツビールに苦い顔をしたり、日本では、有名な長寿グルメ漫画が、他の原材料を使ったビールを認めなかったりしたのは、この「ビール純粋令」を背景にしている。

移民が多いベルリンでは、さまざまな文化的背景を持つ人々が集まり、新しい味を生み出している。「ブルロ ブルーハウス」のメンバーはドイツ人が中心だが、アイルランドやイギリス、ベルギー、チェコなどビール先進国からも、技術交流を目的に移住した若者たちがいる
移民が多いベルリンでは、さまざまな文化的背景を持つ人々が集まり、新しい味を生み出している。「ブルロ ブルーハウス」のメンバーはドイツ人が中心だが、アイルランドやイギリス、ベルギー、チェコなどビール先進国からも、技術交流を目的に移住した若者たちがいる

 逆に言うと、このルールにのっとっていれば、何をしてもいいわけだ。カルチャーの発信地であるベルリンには、流行に敏感な若い世代も多く、新しいビール造りに意欲的。そこから、たとえば「4つの原材料すべて、最上級のものだけを厳選したプレミアムビール」とか「世界のトレンドを踏まえて、ホップを大量投入した苦いビール」といった、創意工夫と遊び心が詰まった、オリジナルビールが次々と発明されている。伝統と革新のせめぎ合い。ベルリンでは、マイクロブルワリー(小規模醸造所)で、新感覚のビールを味わうのがとにかく楽しい。

若手スタッフがデザインした「ブルロ ブルーハウス」のモダンな店内。自社製品だけでなく、直接消費者の声を聞けるビアレストランを持てない極小ブルワリーのクラフトビールなども体験できる場として提供している
若手スタッフがデザインした「ブルロ ブルーハウス」のモダンな店内。自社製品だけでなく、直接消費者の声を聞けるビアレストランを持てない極小ブルワリーのクラフトビールなども体験できる場として提供している

 そのひとつ、クロイツベルク地区にある「BRLO BRWHOUSE(ブルロ ブルーハウス)」は、マイクロブルワリー「ブルロ」社が、 2016年にオープンした新感覚のビアレストラン。季節に合わせて自分たちで醸造したビールを、こんな風に楽しんでもらいたいというショーケース的な場所で、荷物を運ぶコンテナをモチーフにした店内の近未来的なデザインも、ブランドロゴも、使う器やカトラリーの選択も、すべて自分たち自身で行っている。四角い店内はガラスが多用されていて、向かい合った一面からはビール醸造所が、もう一面からは調理場の様子が見えるのも今どきだ。

ビールに合うように考えられた「ブルロ ブルーハウス」の野菜料理。身体によく、毎日食べられる飽きのこない味付けで、見た目の美しさも重視した。主菜も副菜もいくつかの中から選べるメニュー構成で、自分好みのセットをつくることができる
ビールに合うように考えられた「ブルロ ブルーハウス」の野菜料理。身体によく、毎日食べられる飽きのこない味付けで、見た目の美しさも重視した。主菜も副菜もいくつかの中から選べるメニュー構成で、自分好みのセットをつくることができる

 ここで「ビールに合う料理」として提供されるのは、なんと野菜料理。日本でもそうだが、「ビールはおじさんの飲み物」として、若者や女性のビール離れが進むなか、ビールをおしゃれに楽しんでもらおうと、若い女性スタッフが中心になって料理のコンセプトを開発した。

 「さっぱりとした主菜ひと皿に、副菜の小鉢がふたつ。葉物、根菜、豆類を組み合わせて栄養バランスと彩りを考えた取り合わせ」というメニューは、日本人にはなじみがあるが、ドイツでは非常に目新しい。だって古いスタイルのドイツ料理といえば、ボリューム満点の肉に、付け合せのポテトがこれまたたっぷりという、超高カロリーなイメージだったのだから。

野菜もいいけど、やっぱりビールが合う合う!な「ブラウハウス レムケ」のカリーブルスト。人気店だが、ひとりかふたりなら小さなテーブルやカウンター席があり、入りやすいそうだ。テーブル上の調味料を使って「追いケチャップ」や「追いマヨ」をするとさらにおいしいとか。カロリーはこの際、無視で。
野菜もいいけど、やっぱりビールが合う合う!な「ブラウハウス レムケ」のカリーブルスト。人気店だが、ひとりかふたりなら小さなテーブルやカウンター席があり、入りやすいそうだ。テーブル上の調味料を使って「追いケチャップ」や「追いマヨ」をするとさらにおいしいとか。カロリーはこの際、無視で。

 もちろん伝統的ドイツ料理だって、根強いファンにがっちり支えられている。そのひとつで、外国人旅行者にも行きやすいのが「BRAUHAUS LEMKE(ブラウハウス レムケ)」。クラフトビールの老舗で、自家製ビールのおいしさに定評がある。ベルリンに2ヵ所のブルワリーを併設したビアレストランがあるが、どちらにも常連客が付いている。私が訪れたときは、子ども連れの家族などが、店の外まで行列していた。「ここのビールともっとも合う料理」と聞いてみたら、イチ押しはベルリンっ子のソウルフード「カリーブルスト」。肉汁と油、ケチャップとカレー粉が混じったジャンクな味わいがくせになる。

 そうそう、ドイツはこうでなくちゃ。実はいま、ドイツの美食が急激に変化している。なかでも旧東ドイツ圏のタガが外れたような爆発ぶりはおもしろい。このあたりはこれからレポートします。

ドイツ鉄道のほか、Uバーン(地下鉄)、Sバーン(近郊列車)、路面電車、バスなど公共交通機関が整っているベルリンは、個人旅行でも移動しやすい。アートが楽しめる駅もある。
ドイツ鉄道のほか、Uバーン(地下鉄)、Sバーン(近郊列車)、路面電車、バスなど公共交通機関が整っているベルリンは、個人旅行でも移動しやすい。アートが楽しめる駅もある。

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