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【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】「先端兵器実験」を視察した金正恩氏、国内に不安も

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 2回目の米朝首脳会談も視野に入った時期に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が先端戦術兵器の実験を現地指導したと今月伝えられた。正恩氏の軍事視察は昨年11月末の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」発射以来1年ぶりで、その背景に注目が集まる。韓国は「武力誇示の意図はないようだ」などと火消しに懸命だが、対話攻勢に専念していた正恩氏の軍事視察は明らかに意図的だ。ただ、その目的は対米牽制ではなく「国内の不満分子向け」との分析が出てきた。制裁は強化される方向で、正恩氏は国内に不安事情を抱えているようだ。

■「父子愛」をレポート

 金正恩氏の現地指導報道(16日、朝鮮中央放送)はは米国への「いい訳」が満載だった。

 この兵器は「先端戦術兵器」で実験の目的は「わが国家の領土を鉄壁で保衛」することだと説明し、米国などへの攻撃用戦略兵器でないこと強調した。また、この兵器は「偉大な将軍(父、金正日=キム・ジョンイル=総書記を指す)が生前、特別な関心を寄せたもの」だとも解説。正恩氏が「忘れ形見の兵器のようなものだが、この日の完成をみるとわが将軍に対する思いがさらに募る」と述べ激情を抑えられなかった-などと、「父子愛」を情緒的にリポートした。

 実験場所は国防科学院試験場で、日時の報道はなかったが、実験は米側に捕捉されるのが確実なため、「隠してはいませんよ」と報じたものと考えられる。しかし、報じた「労働新聞」は兵器の写真を載せておらず兵器が何であるかは不明だ。随行したメンバーの専門分野などから、兵器は新型戦術ミサイルか地対艦誘導弾と推察されているが、対米挑発でないなら、なぜ、この時期に実験したのか。

■強硬姿勢のパフォーマンス?

 現在の対話路線への不満分子のガス抜きだった可能性がある。正恩氏は昨年まで、核ミサイルの実験と発射で自らの実績を上げ求心力を保持してきた。今年、対話路線に転じて制裁緩和を働きかけたが効果は全くなく、中韓両国からも目立つ支援は行われてない。この現状に国内では不満が高まっているという。

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