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【国際情勢分析】台湾、異例の「住民投票」乱立 各党の皮算用は…

 国民党は住民投票を統一地方選と連動させ、地方選票の底上げを狙う。7月には党本部で、福島など5県産日本食品の輸入解禁阻止案や「大気汚染反対」など計3案の署名開始を宣言した。輸入解禁阻止の投票が成立すれば、2年間は解禁できなくなる。日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の台北事務所の沼田幹男代表(駐台大使)は2度の声明で「失望」を表明している。

 大気汚染反対は、蔡英文政権が進める脱原発政策の結果、火力発電所の稼働率が高まり大気汚染が悪化している-という主張だ。行政院(内閣)によると、実際の汚染原因の40%は中国大陸由来で、台湾内部でも車やバイクの排ガスや工場排出が主な原因とされる。それでも、中部・台中市で民進党現職の市長再選阻止を狙う国民党新人は「市長を一新、空気も一新」と連呼している。

 国民党はこの3案でそれぞれ約49万人分の署名を提出した。審査の結果、各約1万人分が物故者の名前の署名と判明、投票を所管する中央選挙委員会が刑事告訴を検討する騒ぎになった。

■台湾独立派団体も推進

 「台湾独立」を主張する民間団体が推進するのは、東京五輪への「台湾」名義での参加を問う案だ。当初、必要な署名数の確保は難しいとみられていたが、台中で19年8月に開催予定の「東アジアユース競技大会」が7月、中国の圧力で開催中止に追い込まれてから署名が急増し、実施が決まった。台北では、独立派の地方選候補が署名集めをする姿がみられた。

 台湾の「中華オリンピック委員会」は、この投票がスポーツへの政治の関与とみなされ、五輪だけでなくその他の国際大会にも参加できなくなる可能性があると警告している。だが、蔡政権が掲げる中台関係の「現状維持」政策を弱腰と批判する独立派は、積極的に投票を呼びかけている。

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