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奈良公園で鹿の糞を食べる 「糞虫」に魅せられた男

シカの糞を巣穴まで運ぶオオセンチコガネ=奈良市の奈良公園
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 約1200頭ものシカが生息する奈良市の奈良公園。排泄(はいせつ)される糞(ふん)の量も半端ではなく1日1トン余りに上るが、観光客でにぎわう園内は比較的きれいに保たれている。実はこの糞を掃除しているのは、「糞虫(ふんちゅう)」と呼ばれる昆虫たちだという。糞を食べて自然界に還す働きをしており、名前はグロテスクだが、見た目は光沢を放つ体を持つ美しい虫だ。この糞虫に魅せられ研究を続けてきた奈良市の男性がこの夏、同市内に私設博物館「ならまち糞虫館」をオープン。観光客や昆虫ファンが詰めかけ、新しい名所になりつつある。(神田啓晴)

瑠璃色に輝く“宝石”

 糞虫とはその名の通り糞を食べる昆虫。コガネムシの一種で、ファーブル昆虫記で有名なフンコロガシをはじめ、国内では150種以上が確認されている。奈良公園ではシカの糞を食べて分解しており、細かく砕かれた食べかすは土中で養分にもなる。

 ならまち糞虫館をオープンしたのは、中小企業診断士の中村圭一さん(54)。中学時代から糞虫に興味を持ち、個人で研究してきた人物だ。

 中村さんによると、自然環境が保たれ、シカが数多く生息する奈良公園周辺は糞虫が生きていく条件に適しており、約50種類が観察できるという。まさに「糞虫」の聖地といえる。

 中村さんに案内され、糞虫のいる奈良公園周辺の林に足を運んだ。「まずは糞を探しましょう」。糞虫の多くはやはり、動物の糞の周辺に集まるらしい。足下に注意しながら慎重に歩みを進め、糞を見つけては小枝やピンセットで糞虫がいないかどうか確認する。5分ほどして「いましたよ」と中村さんが声を上げた。

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