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【国際情勢分析】スリランカ「親中」前大統領が復権 中国、影響再拡大へ虎視眈々

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 一院制のスリランカ国会で第1党は、ウィクラマシンハ氏の統一国民党だ。各地で支持者がデモを展開しており、7日に招集される国会では来年度予算をめぐって紛糾が予想される。「予算が成立しない場合、ウィクラマシンハ氏が議会解散に打って出る可能性もある。予断を許さない状況だ」(外交筋)

■素早く祝意伝達、影響力拡大狙う中国

 政界の混乱に乗じて、影響力の“再拡大”を狙うのが中国だ。首相更迭に憲法違反の可能性が指摘されているにもかかわらず、交代発表直後に在スリランカ中国大使館の程学源大使はラジャパクサ氏に電話をかけ、習近平国家主席の祝意を伝えた。

 05~15年に大統領を務めたラジャパクサ氏と中国の蜜月は有名だ。中国からの融資で、南部ハンバントタ港や、ラジャパクサ氏の名を冠した国際空港の建設など大型インフラ事業を次々と推進した。中国にとっては、9月に行われたインド洋の島嶼(とうしょ)国モルディブの大統領選で親中派現職が敗北しただけに、戦略的拠点であるスリランカで影響力を拡大させたい思惑がある。

 一方、インドは「民主主義と憲法の手続きが尊重されることを期待する」とのコメントを発表し、事態を注視する構えを見せている。ただ、ウィクラマシンハ氏は対印政策を重視していただけに、今回の首相交代劇は到底座視できない。

 インド外務省関係者は「インド政府は今後、ラジャパクサ氏側にも接近を図っていくだろう」とコメント。スリランカ政界の混乱は、インド洋で中印の新たな火種を生み出しそうだ。

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