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【国際情勢分析】スリランカ「親中」前大統領が復権 中国、影響再拡大へ虎視眈々

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 保護主義的な経済を求める大統領と、自由貿易を推進したい首相は対立。公約でもあった経済成長はラジャパクサ時代に比べて伸び悩み、昨年の経済成長率は3・1%と過去16年で最低水準に落ち込んだ。

 なにより内陸部出身でエリート層ではないシリセナ氏と、上流階級の出自で英語も堪能なウィクラマシンハ氏とはそりが合わなかったようだ。外交筋は「政権が滑り出したときから対立の火種はくすぶっていた」と分析する。

 政権運営がぎくしゃくする中、復権のチャンスを狙っていたのがラジャパクサ氏だ。強権的手腕が批判されたとはいえ、09年にタミル人過激派組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」を壊滅させた立役者であり、国民的人気は根強い。今年2月の統一地方選では、士気が上がらない連立与党を尻目に大勝。人気は健在であることを証明した。

 統一選での敗北を受けて、連立与党の亀裂は決定的となり、3月にはシリセナ氏はウィクラマシンハ氏の中央銀行での役職を剥奪。首相の周辺が計画したインドに港を貸し出す計画に大統領側が「待った」をかけるなど関係修復は不可能なものとなっていった。

■突然の解任劇、憲法違反の可能性も

 そんな路線対立が伏線となり、シリセナ氏は10月26日、首相交代に踏み切った。新首相にラジャパクサ氏を任命し、経済担当大臣も兼務させている。かつて反旗を翻した相手を懐に招き入れた格好で、人気が高いラジャパクサ氏を取り込むことで、政権の安定化を図る狙いがあるようだ。

 これに対し、ウィクラマシンハ氏は反発。「大統領は首相を解任する権限を有しない。憲法違反である」と主張した。外交筋によると、15年の憲法改正で大統領の権限が縮小され、大統領による首相解任は違憲の可能性があるという。

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