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【映画深層】草刈正雄主演「体操しようよ」が挑む伝統のホームドラマ

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小津映画を現代に

 さらに「恐れ多くて僕の口からは勇気がいるが」と前置きしつつ、小津安二郎監督作品は意識していたと打ち明ける。男やもめと年頃の娘という道太郎と弓子の親子関係は、「晩春」や「秋刀魚(さんま)の味」を彷彿とさせるが、「物語を作る部分で、頭の片隅にちょっと置きながらやっていたということはある」と言う。

 「素直になれたりなれなかったりという微妙な距離感が小津さんの親子ものにはあるが、今の時代ではなかなかそういうわけにもいかない。家族を取り巻く環境も結婚という価値観も変わってきていますからね。そのままではなく、現代に置き換えたらどうなるんだろうという考えは、少しあったような気はします」

 映画は栃木県足利市で育った小学生のころから大好きだった。高学年になると小遣いで友達と映画館に行くようになる。入れ替えなしの2本立てが多く、お目当ての作品と併映していた掘り出しもの、例えば「シザーハンズ」(1990年、ティム・バートン監督)や「トレマーズ」(90年、ロン・アンダーウッド監督)といった個性的な作品に心を奪われた。高校生になると、クエンティン・タランティーノやレオス・カラックスなど監督に注目して映画を見るようになる。

 「ハリウッド大作は遠い世界の気がして、自分が映画を作るという発想にはなれなかったが、作家性の強い作品を見始めて、こういう人間に寄ったものだったら、もしかしたら自分も作れるかもしれないという気持ちになった」

 大学に入ると映画のサークルに所属して、「映画にずぶずぶ入っていったんです」。

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