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【ASEAN見聞録】街は「泥の津波」に飲まれた インドネシア地震ルポ、液状化で5000人不明

6日、パル郊外のプトボ地区。液状化現象で飲み込まれた住宅近くからバイクを引き出す人々
6日、パル郊外のプトボ地区。液状化現象で飲み込まれた住宅近くからバイクを引き出す人々
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 インドネシア・スラウェシ島を襲った地震と津波では、2000人以上の死者が確認された。だが、多くの行方不明者が未発見で、被害の全容はつかめないままだ。地震では、内陸部で大規模な液状化現象も発生した。数キロ四方の住宅街が複数カ所で泥に飲み込まれ、当局は計5千人が不明になったと見ている。一方、9月28日の地震発生から約2週間で捜索は打ち切られ、液状化で泥とがれきの山となった被災地は、不明住民を飲み込んだまま、公園などに整備されるという。(パル 吉村英輝、写真も)

「まるでジュースミキサー」

 「地表が波を打ち始め、泥が吹き出し、津波のように襲ってきた。子供の手を引きながら、高さが5メートルにも湾曲したアスファルトを何個も乗り越え、やっと地面がしっかりしている場所にたどり着いた。命をとりとめられて幸運です」

 被害が集中した中スラウェシ州の州都パルの郊外、プトボ地区。シャッターが閉ざされた店舗の軒下で、主婦のウィウィさん(43)は、約300メートル先の自宅があった場所を指さしながら、避難当時の状況を振り返った。

 地震発生時は家の中にいた。数分間の強烈な揺れの後、表の道路に子供を連れて飛び出した。しばらくすると、地表が波打ち、家を飲み込んでいった。そして、地面が流れるように動き始めた。「街ごとジュースミキサーにかけられたように」。屋根に上ったり、ヤシの木の上に逃げた人が、何十メートルも流されていくのが見えた。15分程度の出来事だった。平坦な住宅街だったが、地表は渦を巻いて一度陥没していき、その後に隆起した。今は高さ数メートルのがれきと泥の高台になっている。

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