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【クローズアップ科学】独創貫き「道なき道」を歩む ノーベル医学・生理学賞の本庶佑氏の研究哲学

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 「(当時の)日本の国力では、外交官1人では国際社会で大きな役割を果たせない。弁護士は依頼者1人の役にしか立てないことが大半。医者なら、新しい発見をすれば何万人、何千万人もの役に立てる」

 京都大医学部に進学し、臨床医ではなく研究者の道を選んだ。人の役に立ちたいという気持ちと、好奇心がその原動力だ。

 「何のために研究をするのかといえば、知りたいことがあるから」。研究に大切なものは好奇心、勇気、挑戦、確信、集中、継続の6つだという。その集大成がPD-1だった。

 人のまねをせず、常に独創的な研究を貫いてきた。「ナンバーワンではなくオンリーワンになること」が独創への近道だという。その思いを専門誌『実験医学』に寄せた手記で、こう表現した。

 「研究者の醍醐(だいご)味とは、私にとっては誰も見向きもしない岩からのわき水を見つけ、やがてその水をしだいに太くし、小川からやがて大河にまで育てることである。また、山奥に道なき道を分け入り、初めて丸木橋を架けることが私にとっての喜びであり、丸木橋を鉄筋コンクリートの橋にすることではない」

 研究への姿勢は厳しい。「真実に対して厳しいのは当たり前。何が真実かを問う。厳しくないと世界と戦えない」。受賞決定後の会見でこう強調した。「論文に書いてあることを簡単に信じない」ことも大事だという。著名な科学誌のネイチャーやサイエンスに出ている論文でも「9割は嘘で、10年後に残っているのは1割。自分で確信できるまでやることが科学の基本」と言い切る。

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