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【ロシアを読む】ウクライナ正教会、「盟主」ロシアから独立 東方正教会に分裂危機

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 さらに、プーチン露大統領は欧米的なリベラル主義に対抗して国民を統合する価値観として、国家や民族、宗教的伝統を重視する正教を活用してきた。しかし、スラブ圏の正教の権威的中心地であるキエフの喪失やコンスタンチノープルとの対立は、露正教の正当性をも揺るがしかねないもので、国民内に動揺が広がる恐れも否定できない。

 オーストリア・ウィーン在住のジャーナリスト、長谷川良氏は「ウクライナ正教会は、ユシチェンコ大統領時代の2008年にも、露正教会からの独立をコンスタンチノープル側に打診したが拒否された。ただし14年のウクライナ紛争後、状況が変化した。コンスタンチノープル側は、モスクワがバルカン半島の正教会を管轄下に置こうと画策してきたことに不快感を覚えていた」と指摘する。

 その上で「(キエフ系の)フィラレート総主教の背後ではポロシェンコ大統領が、(露正教会の)キリル総主教の背後ではプーチン大統領が動いている。ウクライナ正教会の独立は、政治的にも大きな影響を与えることが予想される」と分析している。

東方正教会 ローマ・カトリック、プロテスタントと並ぶキリスト教の三大教派の一つ。信徒数は2億数千万人。正教会は各国ごとに組織され、約7500万人の信徒を持つ露正教会が最大。ローマ法王のような絶対的権威を持たず、各正教会は原則的に平等。ただ、正教を国教とした東ローマ帝国の首都が置かれた経緯から、コンスタンチノープルの総主教庁が権威上の筆頭格とされる。

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