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【クローズアップ科学】「宇宙の標準理論」見直しならノーベル賞級 すばる望遠鏡が切り開く新たな世界

すばる望遠鏡=米ハワイ島(国立天文台提供)
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 宇宙はこの先、少なくとも1400億年は存在し続けるという画期的な研究成果を東京大や国立天文台などの国際研究チームが先月下旬に発表した。気が遠くなるような将来まで予測できたのは、同天文台が米ハワイ島で運用している「すばる望遠鏡」のおかげだ。(小野晋史)

高性能カメラが強み、日本の総力結集

 すばるは1999年、標高4200メートルのマウナケア山頂に完成した。富士山よりも高い場所に建設されたのは、地上よりも天気が良いことに加え、大気が安定していて星々のゆらぎが少ないことなどがある。

 すばるの主鏡は、単一の鏡としては世界最大級となる直径8・2メートル。この大きさなら、はるかかなたの天体から届く微弱な光もキャッチできる。加えて2012年に稼働を始め、主鏡が集めた光を処理する超広視野主焦点カメラ「HSC」が高い能力を持ち、今回の研究でも大きな役割を果たした。

 HSCは同天文台の宮崎聡准教授が中心となり、およそ10年かけて開発。直径85センチ、重さ約800キロのレンズはキヤノンが開発するなど国内メーカーが総力を結集し、大きな集光力や広い視野、高精細を実現した。

 特に浜松ホトニクス(浜松市)が製造した高感度光センサーは116個も敷き詰められ、遠くにある暗い天体の画像を、それまでの半分から10分の1程度の時間で取得できるようになった。一度に撮影できる夜空の範囲も広く、われわれが地上から見上げたときに見える満月の大きさの9個分に達する。

 研究チームはHSCの性能を生かした大規模観測を14年に開始。計画には台湾や米プリンストン大の研究者も加わり、19年末までに満月5000個分もの広範囲を撮影する。その範囲に含まれる銀河の数はなんと数億個だ。もし米ハッブル宇宙望遠鏡が同じ範囲を撮影しようとしたら、1000年以上もかかるという。

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