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厳戒都市カシュガルをゆく 徹底した取材妨害…当局が隠したかったものとは

カシュガルではあごひげを蓄えた男性を見かけなかった(藤本欣也撮影)
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【藤本欣也の中国探訪】

 中国で最も政治的に敏感な地域は新疆ウイグル自治区であり、チベット自治区である。宗教・少数民族問題が複雑に絡み合い、治安も不安定だ。中でも最近、イスラム教徒が「再教育施設」に大量収容されている新疆では緊張が高まり、厳戒態勢が敷かれているという。その深奥部、カシュガルを訪れた。

 「あちらに外宣弁の方々がお待ちです」

 カシュガルの高級ホテルでチェックアウトを済ませると、フロントの男性従業員にそう告げられた。ロビーのソファには5人の職員が陣取って、こちらを凝視している。

 外宣弁-。対外宣伝弁公室の略称で、外国メディアの取材の便宜を図るのも彼らの役目の一つだ。要するに記者の取材に同行しチェックする仕事である。しかし今回、私から取材日時を連絡した覚えはない。

 「何をするためにカシュガルに来ましたか」「今日のスケジュールは」「いつカシュガルを出ますか」

 矢継ぎ早に質問をした後、「そうですか、カシュガルを知りたいのですね。それではご案内します」

 半ば強引に連れて行かれた先は、「老城」と呼ばれる少数民族・ウイグル族の居住区。昨年、整備が完了し、観光地化された場所だという。

 ウイグル族の女性ガイド(29)が待っていた。

 カシュガルは北京から直線距離で約3400キロ。中国の西のはずれに位置しキルギスとの国境に近い。人口約465万人でウイグル族が92%(漢族は6%)を占める。

 カシュガル近郊にも「再教育施設」が存在すると伝えられていた。

□ □

 老城で目についたのは、真っ赤な中国国旗と監視カメラの多さだ。国旗はほぼ全ての家屋で翻っている。監視カメラは多い所で数十メートルごとに設置されていた。

 向こうから木の棒を持った中年の女性4人が歩いてきた。同行の外宣弁職員が説明する。

 「ここでは住民たちが自警団を組織し、率先して警備に当たっているのです」

 町並みはきれいに整えられ、その建築様式から西域のエキゾチックな雰囲気を醸し出している。どこを写真に撮っても絵にはなるだろう。しかし何か違和感を覚えるのは、においがないからだろうか。人々の生活臭が感じられないのである。そして妙に静かだ。

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