PR

ニュース プレミアム

【ASEAN見聞録】スー・チー氏が向き合わない「報道の自由」の危機 ミャンマー民主化はどこへ

 ミャンマーの裁判所は9月3日、イスラム教徒少数民族ロヒンギャの問題を取材していたロイター通信の現地記者2人に、禁錮7年の実刑判決を下した。記者の行為が国家機密法違反だったと認定したが、「(2人を逮捕するための)わなだった」とした警察官の証言は考慮されなかった。長期の軍事政権を終え、芽吹き始めていた同国の「報道の自由」は、試練を迎えている。だが、民主化運動を指導してきたアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相は、自分を支えてきた記者たちの懸念に、正面から向き合おうとしていない。

×  ×

 最大都市ヤンゴンでは9月16日、地元記者ら100人以上が抗議集会を開き、2人の釈放を求めた。ロイターによると主催者の1人は、スー・チー氏が率いる国民民主連盟(NLD)の党員が着用するオレンジ色の伝統衣装の上に、国軍の服をまとってパフォーマンスを披露。国営紙を丸めた棒で仲間の記者をたたきながら、かつての軍政と同様、NLD政権が言論を弾圧していると批判した。

 実刑判決を受けた2人は、西部ラカイン州で昨年、ロヒンギャ10人が殺害された事案を取材。12月に警察官から面会場所のレストランに呼び出されて資料を受け取り、外に出たところで別の警察官に逮捕された。

 英国のハント外相は「不都合な真実を記事にする記者を禁錮刑とすることは報道の自由に対する大きな打撃だ」と批判。欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表は、ミャンマーの民主化を「落第」として、実刑判決が「ジャーナリストたちを萎縮させる」と懸念する。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ