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【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】“終戦”前のめりの文在寅政権、国連総会で「板門店宣言」配布する狙いは

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 これは北朝鮮版の英訳(朝鮮中央通信)と同じだったため、米政府系のVOA放送が「誤訳」と報道。韓国内で取材していたVOAの韓国系記者が一時、韓国大統領府担当者から「報道支援は難しい」などと圧力を受ける騒ぎになったのだ。

 同一の文書でも南北で表現が異なることはしばしばあるが、今回は国連に持ち込む際に韓国が北朝鮮の言い分を全面的に受け入れて翻訳を変えたことが明らかになり、その「従北」ぶりが目立った。

 日本の政府関係者は「われわれも気づいた。韓国は4月の時点から『今年中に終戦宣言したい』と言っていたので、そんなものだろうと受け取ったが、米政府にも問題意識は伝えてある」としており、日米は前のめりになる文政権に警戒感を共有しているようだ。

南北が「板門店宣言」に固執するワケ

 南北が「板門店宣言」に固執するのは、これが南北の終戦宣言であることに加え、実際に米中との終戦宣言が実現すれば北朝鮮の体制は保証される一方、米韓合同軍事演習の根拠が消えるからだ。

 また、「板門店宣言」は2000年の金大中(デジュン)元大統領と金正日(ジョンイル)総書記による「6・15」南北共同宣言と、07年の盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領と金正日氏による「10・4」南北首脳宣言の内容を包含しており、明記されている事項をすべて実現したら約100兆ウォン(約10兆円)との試算もある経済復興援助計画でもある。

 終戦が確定すれば、南北統一に向けて北朝鮮が主張する連邦制と、韓国が主張する連合制への根拠文書ともなり得る。このモメンタム(機運)を高めようと、平壌での南北首脳会談では「9月平壌共同宣言」に「板門店宣言における軍事分野履行合意書」を付属させ、終戦の公文書化に腐心した。

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