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【正論10月号】安倍氏三選の意義 これをやらずに何をやる スパイ防止法は世界の常識 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦

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 彼らは例えば、米国の学校で学ぶ中国人留学生や、米国企業で働く中国系米国人に「祖国(中国)のご家族が病気なんだって? 治療費を出してあげるから研究室(もしくは職場)に置いてある資料を何でもいいから持ち出してきてよ」などと囁き、家族愛が強い同胞を言葉巧みに勧誘する。その数や2万~3万人にも及ぶとされ、彼ら一人一人に「小石」「ダイヤ」を問わずあらゆる情報を盗んでこさせるのである。

 彼らが入手してくる一つ一つの情報は断片的であり、単独で意味をなすものは少ないが、ジグソーパズルと同様、空白部分をプロが補うことによって機密が判明することもある。実に手間のかかる作業だが、中国はそれを苦にしない。

 日本は今後、多くの外国人労働者が入国する時代を迎えるため、人海戦術が展開しやすい社会へと変貌することは間違いない。摘発対象をプロに限定している従来のスパイ防止法では、こうした新たなスタイルの諜報活動に対応することは難しく、サイバー対策はもちろん、一般人が関与している可能性をも視野に入れながら法制化を検討すべきである。

 例えば中国人の人権に配慮しつつ、「バックグラウンドチェック」を強化することも重要になると思うが、彼らはそもそもスパイとは無縁の民間人として日本へ入国してくるため、その効果は限定的であることが悩ましい。

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