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【新欧州分析】激化する元スパイ襲撃めぐる英露の情報戦 英仏独の対露協調はEU離脱合意の基礎に

英捜査当局が英南部ソールズベリーで元スパイ親子を襲撃したとするロシアの2人の容疑者が犯行直前に宿泊していた1泊53ポンドのシティ・ステイ・ホテル=ロンドン東部ボウ・ロード(岡部伸撮影)
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 英南部ソールズベリーでロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)のセルゲイ・スクリパリ元大佐と娘のユリアさんが襲撃された事件をめぐり、英国とロシアが激しい情報戦を展開している。英警察当局が容疑者のロシア人2人を名指しして欧州連合(EU)加盟国内で有効な欧州逮捕状を取ると、2人はロシア国営テレビで「観光でソールズベリーを訪れただけ」と否定。すかさず英当局は「真っ赤な嘘だ」と反発し、対立に拍車がかかっている。英国が情報戦を激化させる背景には、対露安全保障で独仏と協力を重ね、行き詰まった欧州連合(EU)からの離脱交渉で局面打開を図る思惑がある。(ロンドン 岡部伸)

「大聖堂観光しただけ」主張

 「ロンドンへ短い休暇に行ってソールズベリーを訪問し、友人に勧められて大聖堂を見学した」。英当局が容疑者と名指しした2人はテレビインタビューでこう弁明した。「アレクサンデル・ペトロフ」と「ルスラン・ボシロフ」は自分たちの本名だと名乗り、プーチン大統領は、「彼らに犯罪性などない」とし、2人を「一般市民」と呼んだ。

 また2人は、事件前日の3月3日に1時間しかソールズベリーにいなかったのは「雪が降っていたからで、4日に観光した」と説明した。元大佐の自宅前を偶然通り過ぎたことを認めながら、「自宅がどこにあるか知らなかった」として、下見して元大佐の行動確認をしていたとの疑いを否定した。

大衆の知性を侮辱

 2人がGRUの職員で、元大佐親子殺害目的だったと判断する英政府はこれらの発言を否定した上で、英メディアに、「ロシアのテレビに語った嘘とあからさまな粉飾は、大衆の知性を侮辱」(英首相官邸)するものだと主張した。

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