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【世界文化賞・歴代の巨匠】映画監督、黒澤明さん (3)向こうではみんな見てる

映画「乱」製作を発表する黒澤明監督
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映画人の地位の違い

 --それにしても当時の日本では、どうしてそんなに傑作が次々と生まれたのでしょう。

 黒澤 以前、イギリスの有名な映画評論家から、「日本のある時代にいい監督が輩出し、いい作品がものすごくできたのは世界的にも珍しい。なぜそういうことが起こったのか、ロンドンの国立映画劇場で、お客の前で話してほしい」と頼まれてね。そのとき話したんだけど、別になんでもないんですよ。そのころは、監督が撮りたいという作品を会社が撮らしていたんです、黙って。今の若い連中が、金を出してくれるところがないとか言ってるけど、じゃ、本人が、これはぜひ映画にしたいというものを自分で持ってるのか。注文がくるのを待っているようじゃダメなんですよ。

 --『乱』(昭和60年)で監督は資金集めにずいぶん苦労されましたね。

 黒澤 ええ、7年ぐらいかかってますよ。『影武者』(55年)より先にホン(シナリオ)が出来たんだけど、金を出してくれるところがなかった。最初にイギリスへ行って、最後に結局、フランスが出してくれることになった。どうしてもこれは映画にしたいと思ったら、世界中を駆けずり回れば、どこかに金を出してくれる人がきっといますよ。

 《『乱』は当初、企画を東宝に申し入れたが製作費がかかりすぎるとして断られた。昭和57年、仏ゴーモン社から出資申し出があり、仏グリニッチ・フィルム・プロも参加して準備に入ったが、為替管理法でフランの海外持ち出しができず、製作延期。日本ヘラルド映画の出資参加で製作再開のメドがつき、フランスのプロデューサーが政府に働きかけたこともあってその問題をクリアした。製作費は約26億円》

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