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【高論卓説】「何のための銀行か」 スルガ銀行の不正で露呈した地銀の安易な不動産融資 渡辺哲也氏

静岡県沼津市のスルガ銀行本店
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 女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」破綻に端を発したスルガ銀行の不正が大きな社会問題になっている。さらに、東京証券取引所1部上場の不動産会社「TATERU(タテル)」でも預金残高データの改竄(かいざん)や市価の3倍近い価格で物件を販売していた問題が発覚。土地活用とアパートローン、提携ローンを行ってきた他の銀行にも問題が波及する可能性が高い。

 金融庁は平成28年から金融機関のアパートローンの急増に対し監視を強化しており、地方銀行などに強い警告を出していた。しかし、一部の地銀などはそれに従わず、積極的な融資を続けていたのだ。これには地銀の厳しい懐事情も絡んでくる。バブル経済の反省から企業や個人が借り入れに依存しなくなり、さらに低金利により利ざや(貸出金利と預金金利の差)を稼げなくなってしまったのだ。そこで容易に金利を稼げる提携ローンを拡大させていったのである。

 基本的にアパートローンは、不動産会社による家賃保証とサブリース(物件を所有者から一括して借り上げる仕組み)がセットであり、大家や銀行からすれば安定した収益モデルにみえる。だが、ここには大きな問題がある。不動産会社が破綻した場合、家賃保証とサブリースが無意味になってしまうのである。実際にかぼちゃの馬車でこれが起きた。通常、銀行のローン審査は周辺の不動産相場や家賃相場を参考にして、それが適正な融資であるか判断する。そうしなければ、担保資産の担保評価割れが起きてしまうからである。長期の家賃保証とサブリースがセットであればこれを簡易化できる。これが不正の温床になってしまったと思われる。

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