産経ニュース

胃がん死者数5年連続で減少 注目される「ピロリ菌除菌治療」 バリウムは廃止の動き

ニュース プレミアム

記事詳細

更新


胃がん死者数5年連続で減少 注目される「ピロリ菌除菌治療」 バリウムは廃止の動き

主ながんの死亡者数の推移 主ながんの死亡者数の推移

10年間で100人

 すでに20年度からリスク検診を導入している東京都目黒区では、29年度までに約4万6千人が受け、10年間で100人に胃がんがみつかった。同区健康推進課は「導入前の検診による発見は年1~2人だったが、導入後は平均年10人。7割が早期がんで、早期治療につながった」と評価する。

 北海道医療大では4月から学生にピロリ菌検査を義務づけ、感染者には同意を得た上で内視鏡検査と除菌治療を実施。検査と治療にかかる費用は大学が負担している。来年4月からは職員のバリウム検診を廃止し、リスク検診に切り替える予定だ。

 浅香学長は「胃がんで命を落とすのは“もったいない”時代に入った。ピロリ菌感染の有無が不明の人はぜひ一度検査を受け、感染が分かったら除菌治療や定期的な内視鏡検査を受けてほしい」と呼びかけている。(文化部 平沢裕子)

 ピロリ菌 1982年に発見された胃の粘膜に生息するらせん形をした細菌。乳幼児期に水や食物を介して感染するとみられ、慢性的に胃の炎症を起こし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなど胃の病気の原因となる。発見者の2人のオーストラリア人研究者は2005年にノーベル生理学・医学賞を共同受賞。

「ニュース」のランキング