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【経済インサイド】「絶好調」化学業界に“黒船”襲来 米シェール革命で日本は一転苦境か

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【経済インサイド】
「絶好調」化学業界に“黒船”襲来 米シェール革命で日本は一転苦境か

ダウ・デュポンが昨年9月に稼働させたエチレン工場=米テキサス州フリーポート ダウ・デュポンが昨年9月に稼働させたエチレン工場=米テキサス州フリーポート

 このため、流入で需給が多少緩んだとしても、ある程度は持ちこたえられそうだ。三菱ケミカルホールディングスの越智仁社長はシェール由来製品の影響について「当初考えていたドラスティックなところまではいかない感じだ」と話す。

 むしろシェールの存在が原油価格の上値を抑え、石化業界は原料安の恩恵を受けるとの楽観的見方すら存在する。

 だが油断は禁物だ。経済産業省によると、15年時点で2900万トンだった米国のエチレン生産能力は、21年には4000万トンまで増える見通し。中国などでも生産増強計画が進められており、一気に供給過剰へ突き進む可能性がある。

 日本の化学大手は「脱・石化依存」を進め、収益性が高く最終製品により近い“川下”に軸足を移してきたため、かつてほど石化事業が売上高に占めるウエートは高くない。とはいえ、環境に恵まれた石化事業が利益貢献しているのも事実。ただでさえ米中貿易摩擦が激しくなっているだけに、ある大手の幹部は「先行きはどんどん不透明になっている。気は抜けない」と警戒心をあらわにする。(経済本部 井田通人)

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