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【平成30年史 変わる働き方(2)】若者や女性も犠牲に 過労死、今も社会の深い病理

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 今年6月16日。東京都文京区にある弁護士の川人(かわひと)博(68)の事務所には8人の弁護士が、年に1度一斉相談を受け付ける「過労死110番」のために控えていた。午前10時、電話約10台が一斉に鳴った。弁護士の手が次々とふさがる。

 心筋梗塞で亡くなった建設業の40代男性、くも膜下出血で倒れた製造加工業の男性…。川人らが受けた電話は、一家の大黒柱を失った遺族らの悲痛な声であふれていた。

 この30年間、全国から過労死110番に寄せられた相談は計約1万2千件以上に及ぶ。このうち労災申請に至ったのが約3千件。労災認定に至った事例も多く、過労死を世に知らしめる役割を果たしてきたといえる。

 平成3年11月には「全国過労死を考える家族の会」が結成され、署名活動などを通して26年6月の「過労死等防止対策推進法」の成立につながった。

 代表世話人の寺西笑子(えみこ)(69)は「勇気を振り絞って過労死110番に相談し、おすがりするつもりで話をして、そこで弁護士から『一緒に頑張りませんか』と言われて、私の気持ちが大きく前進した」と振り返る。

 寺西自身、夫の彰(あきら)=当時(48)=を8年2月に亡くしている。飲食チェーン店で働き、厳しい売上高のノルマを課せられ、過労の末に自殺。「寺さん悪かった、許してくれ」。上司は彰の亡きがらに土下座した。

                   

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