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【映画深層】22年ぶり「男はつらいよ」新作 山田洋次監督がもらしたその意外な内容とは…

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トリュフォーを超える

  「ときどきDVDで振り返って眺めてみるが、吉岡君の成長のプロセスをもうちょっと詰めると、とても面白いことになるんじゃないか。そんな映画って今までなかったんじゃないかと思うんです」

 山田監督は発表会の席上でこう語り、新作の一端を明かし、フランソワ・トリュフォー監督の不朽の名作「大人は判(わか)ってくれない」(1959年)を比較対照に挙げた。12歳の少年、アントワーヌ・ドワネル(ジャン=ピエール・レオ)の冒険を描いたこの作品はシリーズ化され、「逃げ去る恋」(79年)まで5作品が作られたが、それでも20年の成長だった。

 「それもずっと年月を追っているわけじゃない。でも僕たちの映画はずっと毎年毎年、最初のころは年に2回ずつ、成長の記録をとらえてきた。1人の少年が大人になるまでの精神の成長を描いて、さらに現在に至るまでを何とかして映画にできないか。実はこれは何年も前から考えていたことで、それが50周年を機についに実現できることになったということです」

 発表会に出席していたさくら役の倍賞千恵子さん(77)は「50年って何かすごいなと思う」と改めて感慨を漏らした。

 「もしお兄ちゃん(渥美さん)がどこかで見ていたら、『おい、さくら。まだ山田さんと映画を作んなきゃだめだよ』と言っているような気もする。本当にうれしいなと思うのは、生き残った諏訪さくらの家族と一緒に、この映画が作れるということ。今のままの自分でさくらさんができたらと楽しみにしています」と50年前と同じ役を演じることのできる喜びをかみしめていた。(文化部 藤井克郎)

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