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【国際情勢分析】カスピ海は湖か? 海か? 20年越しの論争が決着 権益めぐりイランが譲歩、背景に米の圧力

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 プーチン氏は「画期的な合意だ。地域の安全と安定につながる」と称賛。ナザルバエフ氏も「カザフスタン産の天然ガスをパイプラインを通じてアゼルバイジャン経由で欧州に輸送する計画が進展しそうだ」と手放しで喜んだ。従来の主張を取り下げた格好のロウハニ師は「権益をめぐってはまだまだ協議を重ねる必要があるが、土台となる合意ができた。関係国の協力強化も達成できた」と、含みを持たせつつも意義を強調した。

ソ連崩壊から問題複雑化

 イランがこれまで、カスピ海は湖だと主張してきたのには確固とした理由がある。陸に囲まれており、形状はどう見ても湖であるし、湖と海では法的な枠組みが異なるからだ。

 湖とされれば、国際的慣習により水域内の資源は沿岸各国の共有財産となり、均等に配分される。しかし、海だとなると、国連海洋法条約が適用され、沿岸線の長さに応じて領海などが設定される。権益も基本的に長さに比例する。イランは沿岸線が5カ国で最も短く、しかも湖底に眠る天然資源は北部や中央部に偏り、イラン沖の南部は乏しいことが判明したため、海だとすることは到底承服できる話ではなかった。

 チョウザメの卵を塩漬けにした高級食品、キャビアの名産地としても知られ、その9割近い世界シェアを占めているカスピ海は、1991年にソ連が崩壊するまではイランとソ連の間の「共有財産」だった。それまではごく自然に湖とされ、権益も慣習に則り二分されていた。

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