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【特派員発】旧ソ連小国の「革命」、いらだつプーチン政権 民主化・民族自決へロシア離れの象徴に アルメニア・遠藤良介

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 ロシアは親欧米派の権力掌握に憤激し、ロシア系住民の多いウクライナ南部クリミア半島を一方的に併合。さらにウクライナ東部の親露派勢力を軍事支援し、同国政府軍との紛争をたきつけた。ウクライナ東部での紛争の死者は1万人を超えた。

 アルメニアは歴史的に「親露的」とされ、ジョージアやウクライナとは立ち位置が異なる。アルメニアは露軍事基地を擁し、ロシアを盟主とする集団安全保障条約機構(CSTO)の加盟国でもある。

 アルメニアは隣国アゼルバイジャンとの間でナゴルノカラバフの領有権問題を抱えており、ロシアの軍事的庇護(ひご)がなければアゼルバイジャンに対抗できない特殊事情がある。

 パシニャン氏は首相就任後、「ロシアとの関係が変わることはない」と力説する一方、「欧米との関係も重視する」といった慎重な対外方針を示している。

 政治学者のステパン・グリゴリャン氏(64)は、こうパシニャン氏の立場を代弁する。

 「民主主義の道を歩むなら欧州との連携が必要なのは自明だ。同時に、ナゴルノカラバフ問題がある限り、ロシアを最重視せねばならない。前政権のようにロシアの奴隷となるのではなく、ロシアと対等のパートナーシップを築くべきなのだ」

当初は静観の構えも

 プーチン露政権は当初、アルメニアの政権交代に「反露色」が薄いとみて静観する構えを見せた。

 だが、アルメニア大衆の怒りは、長期政権の強権統治や腐敗、政権に近い富豪による主要ビジネスの独占、政権に従属する恣意(しい)的な司法など、ロシアに類似した政治・経済運営に向けられたものだ。

 過去の弾圧や汚職の追及を宣言するパシニャン新政権の下、大統領経験者や現職のCSTO事務局長らロシアと関係の深いエリートが続々と訴追され始め、プーチン政権はいらだちを募らせている。

 プーチン政権は、自国への「革命」波及を警戒するがゆえに、ジョージアやウクライナの政変に強く反発した。露反体制派の指導者からは「アルメニアの出来事はロシアにとってすばらしい手本だ」との発言も出ている。

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