PR

ニュース プレミアム

芥川賞作家・朝吹真理子さん 7年の沈黙を破って世に問う「永遠」

Messenger

恋愛しない結婚

 「私たちは恋愛と結婚がイコールで結ばれる時代のただ中にいる。でも、恋愛しない自由も人間は持っていていい、という気持ちはずっとあった。何かに縛られない形で人と付き合おうとする女性像が自然と浮かんできたんです」

 物語の主人公は、人を愛することができない女性、うみ。うみは、広島で被爆した祖母をもつ高校の同級生、アミと成り行きに流されるようにして結婚する。恋愛感情を抱いていない2人は「交配」した末にアオという名の息子を授かる。結婚後も恋愛は自由で、2人とも互いの名字すらよく忘れる始末。でも離婚はしない。奇妙な距離感を保ったまま日々を過ごし、未来に命をつなごうとする男女の姿が描かれていく。

 タイトルは「時代を超越した」「永遠の」といった意味の英語。友人の披露宴からの帰りに六本木を散歩するうみとアミは、気づけばタイムスリップするようにして、すすき野原を歩いている。400年前の六本木は麻布が原と呼ばれ、現在の東京ミッドタウンの前あたりでは徳川2代将軍・秀忠の妻だった江姫(ごうひめ)が荼毘(だび)に付された。火葬でたかれた香木の煙は当時、1キロにわたり空にたなびいたとされる。そんな歴史的記憶も随所に流れ込み、物語の時空はぐんぐん広がる。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ