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【クローズアップ科学】湖のアオコは日差しを遮ると増える? 予想外の実験結果、環境対策に活用も

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 水草は池の底に束縛されるがゆえの悲しい宿命を負っている。これに対し植物プランクトンは、その身軽さで勝利を引き寄せた形だ。

生態系に影響、「対策は慎重に」

 この実験では、気になる結果も出た。光を抑えなかった池では、植物プランクトンが減って水草が増えるケースと、逆に植物プランクトンが増えて水草が減るケースもあった。同じ条件のはずなのに、なぜ結果が分かれるのだろう。

 占部教授は「ゆらぎともいえる微妙な差で、どちらが先に優先権を握るかで結果が分かれたのだろう」と話す。

 今回の実験で富栄養化だけでなく、光の量が生態系に大きな影響を与えることを実証。この結果を今年7月、英科学誌で発表した。

 今後さらに、天候や池の周りの植生の違いなどによる光の変化を解明していくことで、冒頭で紹介したアオコの抑制など、環境対策につながりそうだ。占部教授は「アオコ対策で光を遮るといった考え方があるが、条件によっては逆効果になる恐れもある」と指摘。池の上に太陽電池パネルを並べる「水上太陽光発電」は、光を遮るため注意深く行う必要があるという。

 占部教授は「光の制御は慎重に考えなければならないのに、分かっていないことが多い。よく理解しながらやらないと、思わぬ結果になるかもしれない」と強調した。(科学部 草下健夫)

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