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【人間爆弾「桜花」最後の証言】(1)鹿嶋・神之池基地へ 「新兵器の乗員に、お前は志願するか」問う隊長に佐伯正明・上飛曹は答えた…

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 「今度、帝国海軍では一発で主力艦や空母を撃沈できる新兵器を発明した。その乗員、いわば勇士だな、それを極秘で募集している。お前は志願するか。いまここで決めろとは言わない。3日待つ、しかし人とは相談するな」

 そんな極秘兵器ができたのか。サイパンが陥落してもまだまだ日本の技術力は捨てた物でない。新兵器で攻撃するなら行くしかない。

 まだ神風特攻隊が編成されていない頃、まさか一式陸上攻撃機にぶら下がったロケット弾に乗り込み、敵艦に体当たりする人間爆弾とは思いもよらない。声を張って答えた。

 「はい、行きます」

 「そうか、ヨシッ」

 転勤命令が来て、11月17日、天草を離れ、神之池にある「七二一航空隊」に向かう。常磐線土浦駅で乗り換え、鉾田駅で有蓋(ゆうがい)貨車を待っている古手の下士官に「七二一に行く者ですが…」と問いかけると、下士官は哀れみを込め、目で言った。

 「ほほう、かわいそうにのう。おまえたちもおだぶつか。すごいぞ、ロケット兵器を使うんだからな」

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