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【ニュースの深層】「AI診断」がん見落としの切り札に? 技術の高度化が生み出した病院の“死角”

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【ニュースの深層】
「AI診断」がん見落としの切り札に? 技術の高度化が生み出した病院の“死角”

AIが発見した胃がんの内視鏡画像(右)と元の画像。判別しにくいがんを見つけて、色を塗った(研究チーム提供) AIが発見した胃がんの内視鏡画像(右)と元の画像。判別しにくいがんを見つけて、色を塗った(研究チーム提供)

 横田氏によると、早期胃がんは炎症との判別が難しく、画像では専門医でも発見しにくいというが、「熟練医に迫る所まで精度を高めた」。がんの80%を見つけ、正常な組織の判断は95%。かかった時間は0・004秒だった。

 さらに、医療系IT企業「エムスリー」(東京)などは「医療機関のニーズが増えている」として、秋までに、AI診断を支援するシステムの構築を目指すなど、IT企業の動きも活発化している。

 自治医大さいたま医療センター医療安全・渉外対策部の遠山信幸部長の話「将来的にAIが導入されたとしても指摘されたことを医師が見落とすことは考えられる。どのようなミスが起きやすい状況にあるのか病院ごとにその実態を把握し、対策を講じていくことが重要だ。

 例えば、医師が画像診断報告書を読んでいない場合、電子カルテに警告を表示し、重要な所見が見落とされていれば、次の操作ができないといったシステムの構築が望まれる。画像診断の詳細をまとめた文書を患者に渡して情報共有を図り、疑問があれば質問してもらうことで、病気の見落としをなくす一助にもなり得る。こうした体制づくりを一つ一つ進めていくことが、人為的ミスを生み出さない環境につながると感じる」

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