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【ASEAN見聞録】「同じ顔ぶれ、息苦しい」独裁色強まるカンボジア、若者とフン・セン政権に距離

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【ASEAN見聞録】
「同じ顔ぶれ、息苦しい」独裁色強まるカンボジア、若者とフン・セン政権に距離

7月27日、プノンペンの集会場で、フン・セン首相の選挙演説を聞く支持者ら(吉村英輝撮影) 7月27日、プノンペンの集会場で、フン・セン首相の選挙演説を聞く支持者ら(吉村英輝撮影)

 しかし、ある大学生は「同じ人物が30年以上首相を務めるなど、権威ある政治家はみな同じ顔ぶれ。規律にうるさく、息苦しい重圧しか感じない」と漏らす。人民党は、インドシナ共産党の流れをくむカンボジア人民革命党として1951年に結党。権威主義は、いわば同党の“DNA”でもある。人民党は今回、総選挙の候補者の20%に35歳以下を据えるなど、「党の若返りと、人材の育成」(ソク・イーサン広報官)を図ったが、地元記者は「長老支配が続く人民党内で、若手が頭角を現すのは難しい」とも指摘する。

 5年前の総選挙で、救国党が都市部や若者に支持を広げ、123議席中の55議席を獲得して人民党に肉薄したのは、有権者が安定よりも「変化」を求めた結果とも言える。だが、その救国党が解散に追い込まれ、国民から人気があった同党の有力政治家の多くは国外逃亡した。

 総選挙には人民党以外の19党も候補者を出したが、いずれもほぼ無名で、野党支持者の受け皿になり得なかった。そのひとつ、「草の根民主党」のイェン・ウィラク党首は「選挙資金は支持者からの募金だけ。潤沢ではない」と訴える。選挙期間中、プノンペン市内では、借り上げたトゥクトゥク(三輪タクシー)に拡声器などを積んで「選挙カー」にした。

 今回の投票率は85%と、予想以上に高かった。

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